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short story
第11章 遥斗先輩とみなみちゃん 前編/ haruto
何て答えていいのか分からなくて、苦笑いしているとみなみちゃんもやっと笑った。
そしてまた花火を二人で見上げた。
「少しでも大人っぽくなりたいなって・・・なれましたかね?」
「ジャンケンではしゃいでるようじゃまだまだだな」
「それは負け惜しみ?」
「・・・違う」
覗き込むみなみちゃんが可愛くて笑いが零れる。
やっぱり俺はこの子が好きだ。
胸が一杯になってみなみちゃんを見つめた。
みなみちゃんも俺を見ている。
「りんご飴食えなかったな」
「覚えててくれたんですか?」
「だって・・・そういうデートがしたかったんだろ?」
だから今日誘ったのに叶えてやることは出来なかった。
「それはいつかのお楽しみに取っておきます」
「じゃあ来年だな」
不思議ともう緊張はなく、穏やかな気持ちになっていた。
「来年・・・?」
「来年は邪魔されないようにしないとなー」
独り言みたいに呟いて、みなみちゃんに微笑んだ。
「・・・先輩はどうして私に構うんですか?」
「どうしてだと思う?」
「分かんないです・・・気まぐれなのかなとか・・・」
「・・・ハズレ」
「山下ガールズのメンバー拡大狙ってるとか・・・」
「どうしてそうなるんだよ・・・ハズレ、次!」
「あとは・・・あとは・・・」
「後は?」
「・・・・・・・・・」
みなみちゃんは黙ってしまった。
でも、俺の答えを言おうとしてるんじゃないかと思った。
「多分みなみちゃんが考えてることが当たり」
「・・・・・」
何か言いたげにみなみちゃんが見上げてる。
これは間違いない・・・
「じゃあ“いっせーの”で、お互い」
期待に胸を高鳴らせ、みなみちゃんに向かい合って軽く深呼吸。
「いっせーの・・・好き」
「私の身体が目当て!」
―――後の言葉が続かないって正にこの事。
ちぐはぐな俺たちの間を埋めるように花火が打ち上がっている。
「えっ・・・えっ!?」
「・・・失礼だな」
口を押さえて驚いているみなみちゃんとは対照にショックな俺。
何だ身体が目当てって・・・
それは日頃の行いの悪さからなのだろうけど、無茶苦茶ショックだった。
そしてまた花火を二人で見上げた。
「少しでも大人っぽくなりたいなって・・・なれましたかね?」
「ジャンケンではしゃいでるようじゃまだまだだな」
「それは負け惜しみ?」
「・・・違う」
覗き込むみなみちゃんが可愛くて笑いが零れる。
やっぱり俺はこの子が好きだ。
胸が一杯になってみなみちゃんを見つめた。
みなみちゃんも俺を見ている。
「りんご飴食えなかったな」
「覚えててくれたんですか?」
「だって・・・そういうデートがしたかったんだろ?」
だから今日誘ったのに叶えてやることは出来なかった。
「それはいつかのお楽しみに取っておきます」
「じゃあ来年だな」
不思議ともう緊張はなく、穏やかな気持ちになっていた。
「来年・・・?」
「来年は邪魔されないようにしないとなー」
独り言みたいに呟いて、みなみちゃんに微笑んだ。
「・・・先輩はどうして私に構うんですか?」
「どうしてだと思う?」
「分かんないです・・・気まぐれなのかなとか・・・」
「・・・ハズレ」
「山下ガールズのメンバー拡大狙ってるとか・・・」
「どうしてそうなるんだよ・・・ハズレ、次!」
「あとは・・・あとは・・・」
「後は?」
「・・・・・・・・・」
みなみちゃんは黙ってしまった。
でも、俺の答えを言おうとしてるんじゃないかと思った。
「多分みなみちゃんが考えてることが当たり」
「・・・・・」
何か言いたげにみなみちゃんが見上げてる。
これは間違いない・・・
「じゃあ“いっせーの”で、お互い」
期待に胸を高鳴らせ、みなみちゃんに向かい合って軽く深呼吸。
「いっせーの・・・好き」
「私の身体が目当て!」
―――後の言葉が続かないって正にこの事。
ちぐはぐな俺たちの間を埋めるように花火が打ち上がっている。
「えっ・・・えっ!?」
「・・・失礼だな」
口を押さえて驚いているみなみちゃんとは対照にショックな俺。
何だ身体が目当てって・・・
それは日頃の行いの悪さからなのだろうけど、無茶苦茶ショックだった。