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short story
第12章 遥斗先輩とみなみちゃん 中編 / haruto
まだ俺さえ見たことないみなみちゃんの水着姿。
それを見ておきながら俺のみなみをデブだなんて一体誰がそんな事・・・


絞めてやる・・・シバいてやる・・・
穏やかじゃないことを思っていると、誰かに言われた訳じゃないと言う。


「なんか急によそよそしくて・・・避けられてるっていうのか・・・すぐ違う方向いちゃってあんまりみなみを見ないようにしてるっていうか」


「・・・・・・・・・」


「きっと“デブがビキニなんか着て”って見苦しかったんじゃないかなって・・・」


みなみちゃんは決して太ってなんかない。
確かにモデル体型じゃないけど胸も大きく、見るからに柔らかそうな女の子らしい体つきだ。
みなみちゃんを見てデブだなんて引く奴は居ないだろう。
ムラムラはしても引く奴なんて居ない、断言できる!


「・・・・・・・・・」


ムラムラ・・・


「!!!」


みなみちゃん!それは引かれてたんじゃない!
男共はみなみちゃんを見てムラムラ感じてたんだ!!
だからよそよそしかったんだ!!



「これだから童貞は・・・誰?」


「えっ?」


「それ誰!?」


「えっ・・・??」


急に怒りだす俺にみなみちゃんがびっくりしてる。


「誰だよ俺のみなみそんな目で見た奴!ぶん殴る!」


今までは自分の彼女が周りからエロい目で見られたら優越感しかなかった。
それなのに今はワケの分からない怒りが込み上げて仕方ない。
みなみちゃんが他のヤツにそういう目で見られるのがたまらなく嫌だ。


これが世間一般で言う「嫉妬」というものなのだろうか。


「せ、先輩・・・みなみなら平気ですから落ち着いて」


「落ち着けねー!絶対殴る!」


「痩せますから!痩せれば平気ですから!!」


「痩せなくていいよ・・・つーかそうじゃなくて」


じっとみなみちゃんを見ると不思議そうにみなみちゃんも俺を見る。
この鈍感さ・・・呆れながらもどうしようもない気持ちになってみなみちゃんにキスをした。


「き、急にどうしたんですか?」


「別に・・・みなみは俺のものって思って」


恥ずかしそうなみなみちゃんは喉まで赤い。
そんなところがたまらなく可愛い。






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