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short story
第12章 遥斗先輩とみなみちゃん 中編 / haruto
「よう!・・・って・・・あれ?」
大輔はまずみなみちゃんを見て固まり、そしてベッドに丸まる俺を見て察したようで申し訳なさそうに頭を掻いた。
「お邪魔しちゃった?」
「お邪魔だよ」
「せ、先輩・・・」
邪魔かと聞いておきながら大輔はみなみちゃんに向かい合うように座る。
「えっと・・・一ノ瀬みなみちゃん・・・だよね」
「あ、はい」
「・・・遥斗」
そしてみなみちゃんから俺を見て眼鏡を押さえた。
「こういう子に手を出すのは・・・如何なものかな」
「は?」
「どう見てもこの子はお前の獲物タイプじゃないだろ!?こんな子にまで手をつけるなんて本当に最低だなお前!!」
「はあっ!?」
「みなみちゃんみたいな子はな、想い想われた唯一の男と結ばれて一生大事に大事~にしてもらうってのがセオリーなんだよ!それなのにお前という奴は・・・鬼畜!淫獣!!」
悪友の大輔は散々な言葉で俺をなじる。
「・・・うるせーよ本命なんだよ」
そして俺の返しなんてスルーでみなみちゃんの手を握った。
「今なら間に合う・・・行こう!」
「えっ?どこにですか?」
「淫獣の魔の手から逃れられる場所・・・僕には分かるよ、君はまだ清らかだ・・・だからさあ、早く!!」
大輔が立ち上がりみなみちゃんを引いた。
「ちょっと待て・・・何だよその寸劇ヤメロ!」
「寸劇なんかじゃないよ!みなみちゃん・・・僕が君の本当の王子だよ」
背中に薔薇を背負った大輔は随分とハリボテ感満載の王子キャラを演じてる。
大体コイツ普段自分のこと「僕」なんて言わねーし!
「お前王子って柄かよ・・・」
「失礼だな・・・遥斗なんかよりよっぽどジェントルマンですけど?さあプリンセス、僕と夢の国へ」
みなみちゃんは明らかに困ってて、縋るように俺を見た。
「せ・・・先輩・・・」
「大輔・・・みなみちゃん困ってるだろ」
「困った顔も可愛いなんて罪だよね」
「先輩~~」
なんつー来客だ・・・
でもお陰で「俺」もすっかり平静を取り戻し、やっとベッドから降りられる。
みなみちゃんは大輔にビビって半泣きだ。
大輔はまずみなみちゃんを見て固まり、そしてベッドに丸まる俺を見て察したようで申し訳なさそうに頭を掻いた。
「お邪魔しちゃった?」
「お邪魔だよ」
「せ、先輩・・・」
邪魔かと聞いておきながら大輔はみなみちゃんに向かい合うように座る。
「えっと・・・一ノ瀬みなみちゃん・・・だよね」
「あ、はい」
「・・・遥斗」
そしてみなみちゃんから俺を見て眼鏡を押さえた。
「こういう子に手を出すのは・・・如何なものかな」
「は?」
「どう見てもこの子はお前の獲物タイプじゃないだろ!?こんな子にまで手をつけるなんて本当に最低だなお前!!」
「はあっ!?」
「みなみちゃんみたいな子はな、想い想われた唯一の男と結ばれて一生大事に大事~にしてもらうってのがセオリーなんだよ!それなのにお前という奴は・・・鬼畜!淫獣!!」
悪友の大輔は散々な言葉で俺をなじる。
「・・・うるせーよ本命なんだよ」
そして俺の返しなんてスルーでみなみちゃんの手を握った。
「今なら間に合う・・・行こう!」
「えっ?どこにですか?」
「淫獣の魔の手から逃れられる場所・・・僕には分かるよ、君はまだ清らかだ・・・だからさあ、早く!!」
大輔が立ち上がりみなみちゃんを引いた。
「ちょっと待て・・・何だよその寸劇ヤメロ!」
「寸劇なんかじゃないよ!みなみちゃん・・・僕が君の本当の王子だよ」
背中に薔薇を背負った大輔は随分とハリボテ感満載の王子キャラを演じてる。
大体コイツ普段自分のこと「僕」なんて言わねーし!
「お前王子って柄かよ・・・」
「失礼だな・・・遥斗なんかよりよっぽどジェントルマンですけど?さあプリンセス、僕と夢の国へ」
みなみちゃんは明らかに困ってて、縋るように俺を見た。
「せ・・・先輩・・・」
「大輔・・・みなみちゃん困ってるだろ」
「困った顔も可愛いなんて罪だよね」
「先輩~~」
なんつー来客だ・・・
でもお陰で「俺」もすっかり平静を取り戻し、やっとベッドから降りられる。
みなみちゃんは大輔にビビって半泣きだ。