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short story
第2章 seventeen/minami
「二年生の一ノ瀬さんでしょ」


「はははははいっ!」


ヤバい!
雲の上のお方が私のような平民のことを知っておられるなんて!!
さすが・・・生徒会長様は違います・・・


その時電車が地元に着き、先輩と私は押し出されるようにホームに降りた。


そして先輩は私を見て優しく微笑む。


「コレ毎日乗ってる人は凄いよね」


「!!!!」


『はい!』と返事がしたくて大きく息を吸い込んだ時だった。
最悪のタイミングで悲劇は起きる。


ブチっ!!!!


あろうことかシャツの胸のボタンが弾け飛んだ。
一瞬、何が起きたのか分からなかった。
先輩もポカンと私の胸を凝視している。


「・・・・・・・・・」



ぎゃあああああ!!!!
神様、みなみは何か悪い事をしたのですか!?


憧れの人を前にしての痴態が恥ずかしすぎて、硬直しながら失神寸前な私は真っ白で。
・・・そんな私にフワリと何かが掛けられた。



それは先輩のカーディガンだった。


「良かったら着て帰って」


「えっ!?そんな悪いです!平気です!!」


「でも・・・ね」


苦笑いの先輩に胸元を見ると谷間とブラがバッチリ覗いている。


「俺なんかので悪いけど」


ボタンを閉め、見えないように隠してくれた先輩の優しさに泣きそうになった。



「すみません・・・」


「いや、いいんだよ」



少し照れた先輩の横顔が何だか可愛くもあり、こんな時なのに胸がざわめく。


「・・・あのさ」



先輩が何か言いかけた。



―――でもそれと同時に思い出す。
ハッとして時計を見ると6時20分!


ヤバイ!お兄ちゃん!!



「あの、先輩・・・本当にありがとうございました!カーディガンは後日お返ししますから!」



「えっ?ああ・・・」



「さようなら!!」



大きく頭を下げて一目散で走り出した。
私じゃないくらい走った。



走って走って・・・



「た、ただいま!!」



玄関の靴を見てセーフ。
ズルズル座り込み息を整えているとドアが開いた。





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