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short story
第13章 遥斗先輩とみなみちゃん 後編 / haruto
真っ直ぐなみなみの声。
こんな時なのに胸が苦しくてみなみが愛しい。
「あの・・・俺もみなみとは将来の事まで考えています。だから飽きるとか捨てるとかいい加減な気持ちじゃなくて本当に大切に思ってますから」
「・・・・・・・・・」
「確かに俺も未熟で周りが見えなくなったりするけど・・・これからは気をつけますしみなみを大事にする気持ちは変わりません」
「将来なんて簡単に言うけどな・・・じゃあ具体的にどうするんだ」
「具体的には・・・俺もまだ学生なので・・・でも必ずみなみを幸せにします」
俺はこれでも真剣で、それなのに兄さんはそんな俺を笑い飛ばす。
「絵空事だな」
「確かに今は・・・」
「そんな言葉だけで幸せにできたら世の中世話ないんだ。みなみ、行くぞ」
俺たちの言葉なんてまともに受けず、兄さんはみなみの手を掴んだ。
「嫌っ!」
「家に帰って冷静になれ、付き合いもその男の事も」
「嫌っ!離して・・・!!」
「ちょっと待ってください!」
反対の手を掴み引き止めると兄さんはみなみをグイグイ引っ張る。
「痛い!」
「離してください」
「ダメだ、お前が離せ」
「嫌っ・・・遥斗っ!!」
ギリギリと手を引かれるみなみの顔が歪む。
それが痛そうで可哀想で・・・思わず手を離した。
兄さんに引っ張られたみなみがよろけて兄さんにぶつかる。
すると兄さんは勝ち誇った顔で俺を見た。
「それがこの男の答えだそうだ」
・・・怒りが沸いてきた。
みなみを離した手を握りしめる。
「そうじゃない・・・これじゃみなみが可哀想だ・・・さっきからアンタはみなみの気持ちなんて全部無視じゃないか」
「お前が口を挟む事じゃない」
「いや、俺だってみなみが大事なんだ・・・確かにアンタの言うことは全てが間違いじゃないかもしれない・・・でもみなみの気持ち全否定して・・・兄貴だからって何しても許されるのか?」
「愚問だな」
「みなみが痛がってるのにそれさえ無視して力づくで・・・悪いけどそんな奴にみなみは渡せない」
「お前は何を知ってそんな事が言えるんだ?お前は他人で俺は兄だ」
「だから何だよ、全部自己満足じゃねえか!」
「!」
「遥斗・・・」
みなみがハラハラ泣いている。
こんな時なのに胸が苦しくてみなみが愛しい。
「あの・・・俺もみなみとは将来の事まで考えています。だから飽きるとか捨てるとかいい加減な気持ちじゃなくて本当に大切に思ってますから」
「・・・・・・・・・」
「確かに俺も未熟で周りが見えなくなったりするけど・・・これからは気をつけますしみなみを大事にする気持ちは変わりません」
「将来なんて簡単に言うけどな・・・じゃあ具体的にどうするんだ」
「具体的には・・・俺もまだ学生なので・・・でも必ずみなみを幸せにします」
俺はこれでも真剣で、それなのに兄さんはそんな俺を笑い飛ばす。
「絵空事だな」
「確かに今は・・・」
「そんな言葉だけで幸せにできたら世の中世話ないんだ。みなみ、行くぞ」
俺たちの言葉なんてまともに受けず、兄さんはみなみの手を掴んだ。
「嫌っ!」
「家に帰って冷静になれ、付き合いもその男の事も」
「嫌っ!離して・・・!!」
「ちょっと待ってください!」
反対の手を掴み引き止めると兄さんはみなみをグイグイ引っ張る。
「痛い!」
「離してください」
「ダメだ、お前が離せ」
「嫌っ・・・遥斗っ!!」
ギリギリと手を引かれるみなみの顔が歪む。
それが痛そうで可哀想で・・・思わず手を離した。
兄さんに引っ張られたみなみがよろけて兄さんにぶつかる。
すると兄さんは勝ち誇った顔で俺を見た。
「それがこの男の答えだそうだ」
・・・怒りが沸いてきた。
みなみを離した手を握りしめる。
「そうじゃない・・・これじゃみなみが可哀想だ・・・さっきからアンタはみなみの気持ちなんて全部無視じゃないか」
「お前が口を挟む事じゃない」
「いや、俺だってみなみが大事なんだ・・・確かにアンタの言うことは全てが間違いじゃないかもしれない・・・でもみなみの気持ち全否定して・・・兄貴だからって何しても許されるのか?」
「愚問だな」
「みなみが痛がってるのにそれさえ無視して力づくで・・・悪いけどそんな奴にみなみは渡せない」
「お前は何を知ってそんな事が言えるんだ?お前は他人で俺は兄だ」
「だから何だよ、全部自己満足じゃねえか!」
「!」
「遥斗・・・」
みなみがハラハラ泣いている。