この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
short story
第13章 遥斗先輩とみなみちゃん 後編 / haruto
「・・・悪い虫が付くとはこの事だな」


兄さんがため息をつく。


「隠れてコソコソ付き合った挙げ句大切な妹の貞操まで・・・その上俺に楯突くのか」


「目に余るもんで」


「これじゃみなみも交際を隠すわけだな」


誰に言っているのか・・・兄さんは俺を見ずに吐き出した。


「それは私が遥斗をお兄ちゃんに合わせたくなかったから!」


「お兄ちゃんに会わせられない男だからだろ?」


「違う!誰だってこんなお兄ちゃんに会わせられるわけないじゃん!・・・離してよ!!」


みなみは下駄で兄さんの足をガシガシ踏んで抵抗した。



「離して!!」


「痛っ!コラ!!」


次は脛を蹴ってみなみが足掻く。


「や、止めなさい!」


「遥斗は悪くない!遥斗はいつだって私を大事にしてくれてるのに・・・それを認めてくれないお兄ちゃんなんか大嫌い!!!!」


嫌いと言われ兄さんはショックだったのだろう。
一瞬手が弛んだようで、その隙をついてみなみが逃げ出し俺の胸に飛び込んでくる。
もちろん兄さんはそんなの面白くないわけで。

「・・・よくみなみを手懐けたものだな」


「アンタと違って信頼されてるもんで」


「・・・・・・・・・」


みなみを抱きしめると抱きつくみなみも強くなる。
兄さんは俺たちをじっと見ていた。


「・・・どっちが先に好きになったんだ」


「俺ですよ」


「お前から交際を申し込んだのか」


「そうです」


そこで兄さんはフーッと息を吐いた。


「やっぱりみなみは毒牙に掛かったのか・・・」


「・・・・・・・・・」


「お前が全部諸悪の根源なんじゃないか―――ッッ!!!!」


兄さんはカッ!っと目を見開き、まるでラグビーのタックルのように俺に向かって突進して来た。
その姿はまるで猪さながら・・・
その時、俺の中には「みなみが危ない」ということしかなかった。
反射的に構え、みなみを抱え守ると頬に物凄い衝撃が走る。


「遥斗―――っ!!!!」


一瞬意識が飛んで、気づいたら地面に飛んでいた。
座り込んだみなみの白い浴衣が汚れないか・・・そんなつまらないことが心配だった。


「お前・・・みなみと別れると言え!!!!」


「嫌だ」


「!!!!」


兄さんはまるで怪物のようにまた俺に向かって来て、胸ぐらを掴まれる。
/325ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ