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short story
第13章 遥斗先輩とみなみちゃん 後編 / haruto
「・・・悪い虫が付くとはこの事だな」
兄さんがため息をつく。
「隠れてコソコソ付き合った挙げ句大切な妹の貞操まで・・・その上俺に楯突くのか」
「目に余るもんで」
「これじゃみなみも交際を隠すわけだな」
誰に言っているのか・・・兄さんは俺を見ずに吐き出した。
「それは私が遥斗をお兄ちゃんに合わせたくなかったから!」
「お兄ちゃんに会わせられない男だからだろ?」
「違う!誰だってこんなお兄ちゃんに会わせられるわけないじゃん!・・・離してよ!!」
みなみは下駄で兄さんの足をガシガシ踏んで抵抗した。
「離して!!」
「痛っ!コラ!!」
次は脛を蹴ってみなみが足掻く。
「や、止めなさい!」
「遥斗は悪くない!遥斗はいつだって私を大事にしてくれてるのに・・・それを認めてくれないお兄ちゃんなんか大嫌い!!!!」
嫌いと言われ兄さんはショックだったのだろう。
一瞬手が弛んだようで、その隙をついてみなみが逃げ出し俺の胸に飛び込んでくる。
もちろん兄さんはそんなの面白くないわけで。
「・・・よくみなみを手懐けたものだな」
「アンタと違って信頼されてるもんで」
「・・・・・・・・・」
みなみを抱きしめると抱きつくみなみも強くなる。
兄さんは俺たちをじっと見ていた。
「・・・どっちが先に好きになったんだ」
「俺ですよ」
「お前から交際を申し込んだのか」
「そうです」
そこで兄さんはフーッと息を吐いた。
「やっぱりみなみは毒牙に掛かったのか・・・」
「・・・・・・・・・」
「お前が全部諸悪の根源なんじゃないか―――ッッ!!!!」
兄さんはカッ!っと目を見開き、まるでラグビーのタックルのように俺に向かって突進して来た。
その姿はまるで猪さながら・・・
その時、俺の中には「みなみが危ない」ということしかなかった。
反射的に構え、みなみを抱え守ると頬に物凄い衝撃が走る。
「遥斗―――っ!!!!」
一瞬意識が飛んで、気づいたら地面に飛んでいた。
座り込んだみなみの白い浴衣が汚れないか・・・そんなつまらないことが心配だった。
「お前・・・みなみと別れると言え!!!!」
「嫌だ」
「!!!!」
兄さんはまるで怪物のようにまた俺に向かって来て、胸ぐらを掴まれる。
兄さんがため息をつく。
「隠れてコソコソ付き合った挙げ句大切な妹の貞操まで・・・その上俺に楯突くのか」
「目に余るもんで」
「これじゃみなみも交際を隠すわけだな」
誰に言っているのか・・・兄さんは俺を見ずに吐き出した。
「それは私が遥斗をお兄ちゃんに合わせたくなかったから!」
「お兄ちゃんに会わせられない男だからだろ?」
「違う!誰だってこんなお兄ちゃんに会わせられるわけないじゃん!・・・離してよ!!」
みなみは下駄で兄さんの足をガシガシ踏んで抵抗した。
「離して!!」
「痛っ!コラ!!」
次は脛を蹴ってみなみが足掻く。
「や、止めなさい!」
「遥斗は悪くない!遥斗はいつだって私を大事にしてくれてるのに・・・それを認めてくれないお兄ちゃんなんか大嫌い!!!!」
嫌いと言われ兄さんはショックだったのだろう。
一瞬手が弛んだようで、その隙をついてみなみが逃げ出し俺の胸に飛び込んでくる。
もちろん兄さんはそんなの面白くないわけで。
「・・・よくみなみを手懐けたものだな」
「アンタと違って信頼されてるもんで」
「・・・・・・・・・」
みなみを抱きしめると抱きつくみなみも強くなる。
兄さんは俺たちをじっと見ていた。
「・・・どっちが先に好きになったんだ」
「俺ですよ」
「お前から交際を申し込んだのか」
「そうです」
そこで兄さんはフーッと息を吐いた。
「やっぱりみなみは毒牙に掛かったのか・・・」
「・・・・・・・・・」
「お前が全部諸悪の根源なんじゃないか―――ッッ!!!!」
兄さんはカッ!っと目を見開き、まるでラグビーのタックルのように俺に向かって突進して来た。
その姿はまるで猪さながら・・・
その時、俺の中には「みなみが危ない」ということしかなかった。
反射的に構え、みなみを抱え守ると頬に物凄い衝撃が走る。
「遥斗―――っ!!!!」
一瞬意識が飛んで、気づいたら地面に飛んでいた。
座り込んだみなみの白い浴衣が汚れないか・・・そんなつまらないことが心配だった。
「お前・・・みなみと別れると言え!!!!」
「嫌だ」
「!!!!」
兄さんはまるで怪物のようにまた俺に向かって来て、胸ぐらを掴まれる。