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short story
第13章 遥斗先輩とみなみちゃん 後編 / haruto
あんな目に遭ってもこんな条件出されてもみなみだから側に居たいんだ。
繋いだ手の温もりが愛し過ぎて、これ以上触れられないのがもどかしく切ない。
「俺、みなみが帰る時挨拶に行こうかな」
「・・・嫌じゃない?」
「全然、でもお父さんとか兄さん以上に怖かったり・・・」
「しない!お父さんはねダジャレと下ネタが好きなの!」
「下ネタ!?」
下ネタ好きの親父からあの息子が!?
「でね、お母さんの事が大好きでいつも二人でイチャイチャしてるの、みなみが高校卒業したら二人で旅行に行くのが夢なんだって」
「へぇ・・・」
「時々“えっちゃんむーちゃん”って呼び合って“子供の教育に悪い!”っていつもお兄ちゃんに怒られてる」
「・・・・・・・・・」
それは未知の話で俺は若干引いていた。
うちの親父は無口で真面目で、父親が下ネタを言うとか両親が子供の前でイチャイチャするとかましてや子供に怒られるとかありえないから・・・
「でもね、みなみは家族でお父さんが一番気が合うの。お兄ちゃんやお母さんに怒られるとお父さんが必ず庇ってくれて・・・」
「ふーん・・・」
「お母さんは普段は優しいんだけど怒るとめっちゃ怖いの、お兄ちゃんはいかつい顔だし怖いけど本当はすごく優しくて・・・」
一生懸命家族の話をするみなみを見ていたら、みなみが家族が大好きなことや豊かな愛情の中でスクスク育ってきたことがよく分かった。
「悪い人じゃないんだ、お兄ちゃん・・・ちょっと行き過ぎなとこはあるんだけどね」
だからみなみもこんなにいい子なのだろう。
「うん・・・みなみの兄さんだもんな」
そう言ったらみなみは嬉しそうな泣きそうな顔で笑った。
・・・泣かせられないと思った。
こんないい子を泣かせたらいけない。
俺の行動次第でみなみの笑顔が守れるなら、二人の未来の為に頑張ろう・・・
その日、みなみを送って初めて一ノ瀬家の前に立つ。
「緊張してる?」
「してる、皆居るの?」
「お母さんだけかな・・・」
みなみがインターホンを押すと少ししてドアが開いた。
「・・・みなみ!?」
みなみによく似たお母さんはみなみを見て、そして俺を見て驚いた。
「えっ、もしかして“遥斗くん”!?」
「うん、そう!」
「連れて来たの!?」
繋いだ手の温もりが愛し過ぎて、これ以上触れられないのがもどかしく切ない。
「俺、みなみが帰る時挨拶に行こうかな」
「・・・嫌じゃない?」
「全然、でもお父さんとか兄さん以上に怖かったり・・・」
「しない!お父さんはねダジャレと下ネタが好きなの!」
「下ネタ!?」
下ネタ好きの親父からあの息子が!?
「でね、お母さんの事が大好きでいつも二人でイチャイチャしてるの、みなみが高校卒業したら二人で旅行に行くのが夢なんだって」
「へぇ・・・」
「時々“えっちゃんむーちゃん”って呼び合って“子供の教育に悪い!”っていつもお兄ちゃんに怒られてる」
「・・・・・・・・・」
それは未知の話で俺は若干引いていた。
うちの親父は無口で真面目で、父親が下ネタを言うとか両親が子供の前でイチャイチャするとかましてや子供に怒られるとかありえないから・・・
「でもね、みなみは家族でお父さんが一番気が合うの。お兄ちゃんやお母さんに怒られるとお父さんが必ず庇ってくれて・・・」
「ふーん・・・」
「お母さんは普段は優しいんだけど怒るとめっちゃ怖いの、お兄ちゃんはいかつい顔だし怖いけど本当はすごく優しくて・・・」
一生懸命家族の話をするみなみを見ていたら、みなみが家族が大好きなことや豊かな愛情の中でスクスク育ってきたことがよく分かった。
「悪い人じゃないんだ、お兄ちゃん・・・ちょっと行き過ぎなとこはあるんだけどね」
だからみなみもこんなにいい子なのだろう。
「うん・・・みなみの兄さんだもんな」
そう言ったらみなみは嬉しそうな泣きそうな顔で笑った。
・・・泣かせられないと思った。
こんないい子を泣かせたらいけない。
俺の行動次第でみなみの笑顔が守れるなら、二人の未来の為に頑張ろう・・・
その日、みなみを送って初めて一ノ瀬家の前に立つ。
「緊張してる?」
「してる、皆居るの?」
「お母さんだけかな・・・」
みなみがインターホンを押すと少ししてドアが開いた。
「・・・みなみ!?」
みなみによく似たお母さんはみなみを見て、そして俺を見て驚いた。
「えっ、もしかして“遥斗くん”!?」
「うん、そう!」
「連れて来たの!?」