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short story
第13章 遥斗先輩とみなみちゃん 後編 / haruto
「姉貴は出張だし親父は単身赴任だし、お袋は寝てると思います」
「そうか」
鍵を開け、部屋に通すと兄さんは行儀正しく正座する。
「・・・足崩してください」
「いや、いいんだ」
そんなにかしこまられたら俺が座りにくくて仕方なない。
しょうがなく俺も正座で兄さんと向かい合った。
「で、話って何ですか?」
「・・・実はな、この間の花火大会の時の・・・ホラ、居ただろう?俺にこう・・・」
兄さんは自分の腕をサワサワと撫でた。
「あー、真琴さんですか」
「そう、その何だ・・・か、彼女は俺の事が・・・す、好きなのか・・・?」
「・・・・・・・・・」
何故!?
兄さんは仄かに赤くなりながら眉間に皺を寄せる。
「どうしてです?」
「実はだな、・・・山下、これは俺とお前だけの秘密だからな」
ズイッとデカい顔が近づいた。
何となく予想がついてしまうのが嫌なものだ。
「じ、実はお前たちが居なくなってから宴会に参加したんだ。彼女に腕を引かれてな」
「はい」
「隣に座っていたんだが・・・む、胸を当てて来るんだ。それだけじゃなく俺にこう・・・“筋肉が素敵”ってこう・・・」
兄さんは今度は胸をサワサワする。
「でだな、お前らが去年みたいな悪さをしてないか心配になった俺が席を立とうとした時・・・“9時半にその先のとこに来て”と耳打ちされて・・・」
「・・・・・・・・・」
「い、行ったらどういうわけだかほ、ほ、ホテルにだな・・・」
・・・予想通り過ぎる展開にクラクラした。
風紀を乱すとか破廉恥だとかで去年ボコボコにされた俺の立場って一体・・・
「彼女は俺が好きなんだろうか・・・」
「いや・・・どうでしょうね」
多分ヤりたいだけだったと思うけど、そんな事言ったら真琴さんも俺もどうなるやら。
それに俺はダメで自分はいいのかとその理不尽さにもムカムカする。
でもそこはゴリラーマン、斜め上を行く考えを持っていた。
「どっちにしてもだ、こうなったからには俺は責任を取ろうと思う」
「・・・・・・はい!?」
シャキーンと背筋を伸ばし、兄さんは無駄に凛々しい顔をして俺に言った。
「そうか」
鍵を開け、部屋に通すと兄さんは行儀正しく正座する。
「・・・足崩してください」
「いや、いいんだ」
そんなにかしこまられたら俺が座りにくくて仕方なない。
しょうがなく俺も正座で兄さんと向かい合った。
「で、話って何ですか?」
「・・・実はな、この間の花火大会の時の・・・ホラ、居ただろう?俺にこう・・・」
兄さんは自分の腕をサワサワと撫でた。
「あー、真琴さんですか」
「そう、その何だ・・・か、彼女は俺の事が・・・す、好きなのか・・・?」
「・・・・・・・・・」
何故!?
兄さんは仄かに赤くなりながら眉間に皺を寄せる。
「どうしてです?」
「実はだな、・・・山下、これは俺とお前だけの秘密だからな」
ズイッとデカい顔が近づいた。
何となく予想がついてしまうのが嫌なものだ。
「じ、実はお前たちが居なくなってから宴会に参加したんだ。彼女に腕を引かれてな」
「はい」
「隣に座っていたんだが・・・む、胸を当てて来るんだ。それだけじゃなく俺にこう・・・“筋肉が素敵”ってこう・・・」
兄さんは今度は胸をサワサワする。
「でだな、お前らが去年みたいな悪さをしてないか心配になった俺が席を立とうとした時・・・“9時半にその先のとこに来て”と耳打ちされて・・・」
「・・・・・・・・・」
「い、行ったらどういうわけだかほ、ほ、ホテルにだな・・・」
・・・予想通り過ぎる展開にクラクラした。
風紀を乱すとか破廉恥だとかで去年ボコボコにされた俺の立場って一体・・・
「彼女は俺が好きなんだろうか・・・」
「いや・・・どうでしょうね」
多分ヤりたいだけだったと思うけど、そんな事言ったら真琴さんも俺もどうなるやら。
それに俺はダメで自分はいいのかとその理不尽さにもムカムカする。
でもそこはゴリラーマン、斜め上を行く考えを持っていた。
「どっちにしてもだ、こうなったからには俺は責任を取ろうと思う」
「・・・・・・はい!?」
シャキーンと背筋を伸ばし、兄さんは無駄に凛々しい顔をして俺に言った。