この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
short story
第13章 遥斗先輩とみなみちゃん 後編 / haruto
夏が終われば秋になり、みなみの進路も無事決まった。
本人が望む専門学校に決定したので俺も一安心だった。
一ノ瀬家でみなみのお祝いをする時、当たり前のように俺も呼ばれ皆で焼肉屋に・・・
「次のお祝いはみなみの結婚祝かな?妊娠祝いかな!?」
「お父さん、卒業祝いが先だよ。忘れないで!」
「そうかそうか!」
そんな会話でみなみとお父さんお母さんは大笑い。
俺は・・・どうもこの一ノ瀬家のノリに戸惑ってしまう。
そんな俺の他にも一人、明らかにテンションが低い人が居る。
・・・兄さんだ。
あれから真琴さんの話は聞いてないけどこの雰囲気を見れば結果なんて聞かずともわかるだろう。
焼肉を食いながら横目で兄さんを気にしていると、紙ナプキンを胸に付けた兄さんがお父さんたちに向かった。
「卒業祝いの前に一つある・・・」
「えっ?何?トオルの誕生日!?」
「違う・・・」
「分かった!父さんと母さんの結婚記念日だ!!」
「・・・違う」
「ま、まさかお兄ちゃん結婚・・・」
「違う、俺は女は・・・懲り懲りだ」
・・・やっぱり。
分かってたことだけど仕方ない。
「じゃあ何のお祝い?」
お母さんが急かすように聞いた。
「俺の転職祝だ」
その言葉に一同が静かになる。
「転職・・・するの?」
「ああ、徳島の花農家にな。友人の花農家で働きながら花屋でバイトして・・・要は修行だ」
「修行?」
「そう、花屋になる修行・・・」
兄さんの目は輝いているがみなみたちは白目だ。
「の、農協はどうするの!?」
「12月一杯で辞める。新年から徳島に行く」
「もったいないわよ、農協」
「ずっと夢だったんだ・・・花に囲まれた生活をするのが・・・」
「ガーデニングじゃダメなのか!?」
兄さんは静かに首を振る。
「花を扱う仕事がしたい。皆に夢と潤いを与える仕事が・・・」
こんな場に居合わせてドキドキする。
これからきっとお父さんが反対して兄さんは自分を通して・・・
そんな時俺はどうしようかと考えていると・・・
「・・・素敵じゃない花屋さん!」
お母さん!?
「トオルが花屋を開くならお母さんスーパーのパート辞めて手伝うわよ」
お母さん!?
本人が望む専門学校に決定したので俺も一安心だった。
一ノ瀬家でみなみのお祝いをする時、当たり前のように俺も呼ばれ皆で焼肉屋に・・・
「次のお祝いはみなみの結婚祝かな?妊娠祝いかな!?」
「お父さん、卒業祝いが先だよ。忘れないで!」
「そうかそうか!」
そんな会話でみなみとお父さんお母さんは大笑い。
俺は・・・どうもこの一ノ瀬家のノリに戸惑ってしまう。
そんな俺の他にも一人、明らかにテンションが低い人が居る。
・・・兄さんだ。
あれから真琴さんの話は聞いてないけどこの雰囲気を見れば結果なんて聞かずともわかるだろう。
焼肉を食いながら横目で兄さんを気にしていると、紙ナプキンを胸に付けた兄さんがお父さんたちに向かった。
「卒業祝いの前に一つある・・・」
「えっ?何?トオルの誕生日!?」
「違う・・・」
「分かった!父さんと母さんの結婚記念日だ!!」
「・・・違う」
「ま、まさかお兄ちゃん結婚・・・」
「違う、俺は女は・・・懲り懲りだ」
・・・やっぱり。
分かってたことだけど仕方ない。
「じゃあ何のお祝い?」
お母さんが急かすように聞いた。
「俺の転職祝だ」
その言葉に一同が静かになる。
「転職・・・するの?」
「ああ、徳島の花農家にな。友人の花農家で働きながら花屋でバイトして・・・要は修行だ」
「修行?」
「そう、花屋になる修行・・・」
兄さんの目は輝いているがみなみたちは白目だ。
「の、農協はどうするの!?」
「12月一杯で辞める。新年から徳島に行く」
「もったいないわよ、農協」
「ずっと夢だったんだ・・・花に囲まれた生活をするのが・・・」
「ガーデニングじゃダメなのか!?」
兄さんは静かに首を振る。
「花を扱う仕事がしたい。皆に夢と潤いを与える仕事が・・・」
こんな場に居合わせてドキドキする。
これからきっとお父さんが反対して兄さんは自分を通して・・・
そんな時俺はどうしようかと考えていると・・・
「・・・素敵じゃない花屋さん!」
お母さん!?
「トオルが花屋を開くならお母さんスーパーのパート辞めて手伝うわよ」
お母さん!?