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short story
第13章 遥斗先輩とみなみちゃん 後編 / haruto
「ただいまー・・・よっこらしょっと」


「!!!!!!」


お母さんが帰って来て2人で固まる。


「みなみー、ちょっと荷物持ってくの手伝ってー」


俺もみなみもわたわたしながらとにかくまた制服を着せた。


「遥斗!ボタン掛け違えてるよ!」


「贅沢言うなよ」


「みなみー!!」


なかなか来ないみなみにお母さんはご立腹なようだ。


「あー・・・俺が行きます!」


・・・と言ったはいいが「俺」が元気でそれを隠しきれてない。
立ち上がった俺を見上げみなみが焦った。


「今出てったら変態だよ!」


「じゃあみなみ行ってくれよ」


急いでシャツのの裾をスカートに入れて、みなみが立ち上がる。


「やっぱみなみが行くー!」


そして俺の耳元に囁いた。


「続きはまた今度ね」


「・・・・・・・・・」


スカートの裾を翻してみなみが走って行った後、何とも言えない気持ちで項垂れた。
ゴールが見えて来たというのにここに来て・・・
ラスボスはみなみ本人か!?
こんなに俺が本気で居るのに何て奴だ!


お誘いにまた反応してしまった「俺」を見て泣きたい気分だ。
この俺がヤらない努力をしてるって事がどれだけの事なのかみなみは全く分かってない。


一年半も律儀に我慢してるなんて・・・
それどころか歩くエロスみたいな女の据え膳さえ断るようになったなんて・・・
どれだけ・・・どれだけみなみが好きかって話なんだよこの小娘め!!


俺を挑発したみなみを憎たらしく思いながらつらつらと考えていた。
みなみめ・・・卒業したら絶対泣かすまで許さないからな。
覚えてろ!!!!


悔しさから思考が穏やかじゃないがその反面でみなみの白い肌が目に焼き付いて離れない。
あの肌の柔らかさを知っているだけに色々リアルで・・・


「・・・・・・早く帰ろ」


みなみと居ると危険過ぎる。
・・・とにかくあと二ヶ月、何としてでも約束は守ろう。






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