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short story
第13章 遥斗先輩とみなみちゃん 後編 / haruto
それなのに俺の健気さを知ってか知らずか・・・それからもみなみはあの手この手で俺を手篭めにしようとした。


「あと半月だから・・・!」


「遥斗は我慢できるの!?」


「我慢できるもなにもあと半月だろ!?」


馬乗りになり、俺を押さえつけるみなみを見上げると目に入るニット越しの魅惑の膨らみ。
腹に乗るショーツ一枚の下腹部は柔らかくて温かい・・・


「・・・遥斗はみなみよりお兄ちゃんの方が大事なの?」


「みなみが大事だから兄さんとの約束が大事なんだって!」


毎回毎回同じ言葉で説得して・・・
でも今日のみなみはいつにも増して引かなかった。


「みなみはもう我慢できない・・・遥斗とまた深く繋がりたいよ」


「!!!!」


「そう思うのっておかしい?女の子からこんな事・・・引く?」


「おかしくない!おかしくないし引かないけど・・・」


ウルウルな目のみなみが「俺と繋がりたい」と乞う。
あのみなみをこんなエロくさせる原動力は俺への愛なのか!
何てこった!!!!


「それともみなみってそんなに魅力ない?」


「いや・・・」


全然・・・むしろ魅力的過ぎて困るくらいだ!
でも俺にだって男のプライドみたいなものがあるんだ。
ゴール目の前に試合を放棄するわけにはいかないんだ!


それなのにどうしてだろう・・・動脈が忙しなく血液を送り、痛いくらい固くなる。
心と体は時に矛盾だ。
だから今は大人しく引き下がって欲しい・・・
俺だってカッコよく居たいんだ。


みなみが指で俺の唇を撫でた。
触れるか触れないかの感触がくすぐったくてゾクゾクした。


「・・・みなみ本当に遥斗のこと好きなんだよ?遥斗は?」


「す、好きだよ!好きだけど・・・」


「好きだけど・・・?」


「・・・・・・・・・」


ガバッと起き上がってみなみを抱きしめた。
兄さん、今日だけは許してくれ・・・


「遥斗・・・」


嬉しそうなみなみが俺に抱きつく。
久しぶりの感覚に本当におかしくなりそうだった。


「・・・みなみ、俺はみなみが好きだから兄さんとの約束をちゃんと守りたいんだよ」


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