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short story
第13章 遥斗先輩とみなみちゃん 後編 / haruto
「みなみ、大さじ小さじってのはスプーンみたいな・・・とりあえずお玉じゃないんだ」
「じゃあ大きいスプーンってこと?」
「まぁ・・・そんなもん?」
「お玉じゃないんだ・・・」
ポツリとみなみが呟いて、しばしの沈黙の後二人で長いため息をついた。
「どうしようか夕飯」
しょっぱいおかずを見てみなみが呆ける。
「もったいないないからアレンジするか」
「アレンジ・・・」
俺だって料理が出来るわけじゃないけどみなみよりは出来る気がする。
「味噌汁は仕方ないから薄めるか」
「はい」
「煮魚・・・そぼろにしてみる?」
「そぼろ・・・」
「お袋が魚残ると確か炒めて弁当のおかずに作ってた。このままじゃしょっぱいから一度洗うか」
今度は二人でキッチンに立って一緒に作った。
失敗料理をアレンジするという大惨事なのに何だか楽しい。
「遥斗上手・・・!」
「フライパン振ってるだけだけど」
「でもカッコイイ!」
ほぐした魚を炒める俺にみなみの目がハートになった。
恥ずかしいけど嬉しかった。
「みなみだってエプロン姿が可愛過ぎるし」
「奥さんみたい?」
茹でたジャガイモを潰してみなみが俺を見た。
「もう奥さんでいいんじゃね?」
「彼女じゃなくて?」
「そう、俺の奥さん」
今度恥ずかしそうに笑ったのはみなみだった。
「みなみとなら毎日楽しいだろうな」
「その時はこうやってまた一緒にキッチン立ってくれる?」
「立つ!立ってみなみに悪戯する!」
「手伝いじゃなくてー?」
どちからといえば今はみなみの方がお手伝いなんだけど・・・でも、毎日二人でキッチンに立てるような未来が来たらどんなに幸せだろうか。
みなみの潰してる芋は肉じゃがの汁を切ったものと混ぜ合わせてコロッケにする予定だ。
これはバイト先の居酒屋でこんなメニューがあったのを思い出して提案してみた。
みなみはチマチマとハート型に形成してパン粉を付ける。
不慣れな指先と楽しそうな横顔、この新妻感・・・マジでいい・・・
「遥斗は凄いね」
「そんなことないよ」
「・・・みなみ料理頑張るね、今日はごめんね」
申し訳なさそうに眉を下げたみなみの横顔が健気だった。
「じゃあ大きいスプーンってこと?」
「まぁ・・・そんなもん?」
「お玉じゃないんだ・・・」
ポツリとみなみが呟いて、しばしの沈黙の後二人で長いため息をついた。
「どうしようか夕飯」
しょっぱいおかずを見てみなみが呆ける。
「もったいないないからアレンジするか」
「アレンジ・・・」
俺だって料理が出来るわけじゃないけどみなみよりは出来る気がする。
「味噌汁は仕方ないから薄めるか」
「はい」
「煮魚・・・そぼろにしてみる?」
「そぼろ・・・」
「お袋が魚残ると確か炒めて弁当のおかずに作ってた。このままじゃしょっぱいから一度洗うか」
今度は二人でキッチンに立って一緒に作った。
失敗料理をアレンジするという大惨事なのに何だか楽しい。
「遥斗上手・・・!」
「フライパン振ってるだけだけど」
「でもカッコイイ!」
ほぐした魚を炒める俺にみなみの目がハートになった。
恥ずかしいけど嬉しかった。
「みなみだってエプロン姿が可愛過ぎるし」
「奥さんみたい?」
茹でたジャガイモを潰してみなみが俺を見た。
「もう奥さんでいいんじゃね?」
「彼女じゃなくて?」
「そう、俺の奥さん」
今度恥ずかしそうに笑ったのはみなみだった。
「みなみとなら毎日楽しいだろうな」
「その時はこうやってまた一緒にキッチン立ってくれる?」
「立つ!立ってみなみに悪戯する!」
「手伝いじゃなくてー?」
どちからといえば今はみなみの方がお手伝いなんだけど・・・でも、毎日二人でキッチンに立てるような未来が来たらどんなに幸せだろうか。
みなみの潰してる芋は肉じゃがの汁を切ったものと混ぜ合わせてコロッケにする予定だ。
これはバイト先の居酒屋でこんなメニューがあったのを思い出して提案してみた。
みなみはチマチマとハート型に形成してパン粉を付ける。
不慣れな指先と楽しそうな横顔、この新妻感・・・マジでいい・・・
「遥斗は凄いね」
「そんなことないよ」
「・・・みなみ料理頑張るね、今日はごめんね」
申し訳なさそうに眉を下げたみなみの横顔が健気だった。