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short story
第15章 ゆらの恋 / yura
私の彼は25歳で―――この春結婚をしたらしい・・・
始まりはナンパだった。
高等部になる春休み、友だちのお姉ちゃんに連れてってもらったクラブで私たちは出会った。
出会った時から彼は・・・高志は優しかった。
社会人の高志は大人でカッコ良く見えた。
高志には彼女が居た。
中学の頃から付き合っていた彼女は看護師をしていた。
だから忙しくて余り会えないと言っていた。
そして夏休みに入る頃、高志の元気がないことに気づいた。
その理由を訊ねると、彼女との仲がギクシャクしているという・・・
だから高志の寂しさを埋めてあげたいと思って映画に誘った。
初めてのデートはすごく楽しくて、高志も楽しかったと喜んでくれていた。
その日を切っ掛けに時間があれば二人で出掛けた。
彼の部屋に行くようになるまでそう時間はかからなかった。
高志はお酒を飲んで煙草を吸って・・・その日もそう、そんな風に二人で話をしていた。
高志の恋愛の話だ。
二人の馴れ初めからさっきより踏み込んだ高志の気持ちまで・・・
高志の横顔が寂しそうで可哀想だった。
「・・・別れちゃえば?」
「そんな簡単な事じゃないんだ」
「私なら・・・私なら高志にそんな顔させたりしないよ」
高志を見つめると困った顔で彼は微笑む。
その頃にはもう高志のことが好きになっていた。
最初は淡かった恋心はいつの間にか女の感情に変わり、身も心も高志のものになりたいと思うようになっていた。
始まりはナンパだった。
高等部になる春休み、友だちのお姉ちゃんに連れてってもらったクラブで私たちは出会った。
出会った時から彼は・・・高志は優しかった。
社会人の高志は大人でカッコ良く見えた。
高志には彼女が居た。
中学の頃から付き合っていた彼女は看護師をしていた。
だから忙しくて余り会えないと言っていた。
そして夏休みに入る頃、高志の元気がないことに気づいた。
その理由を訊ねると、彼女との仲がギクシャクしているという・・・
だから高志の寂しさを埋めてあげたいと思って映画に誘った。
初めてのデートはすごく楽しくて、高志も楽しかったと喜んでくれていた。
その日を切っ掛けに時間があれば二人で出掛けた。
彼の部屋に行くようになるまでそう時間はかからなかった。
高志はお酒を飲んで煙草を吸って・・・その日もそう、そんな風に二人で話をしていた。
高志の恋愛の話だ。
二人の馴れ初めからさっきより踏み込んだ高志の気持ちまで・・・
高志の横顔が寂しそうで可哀想だった。
「・・・別れちゃえば?」
「そんな簡単な事じゃないんだ」
「私なら・・・私なら高志にそんな顔させたりしないよ」
高志を見つめると困った顔で彼は微笑む。
その頃にはもう高志のことが好きになっていた。
最初は淡かった恋心はいつの間にか女の感情に変わり、身も心も高志のものになりたいと思うようになっていた。