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short story
第17章 犬と弟 / ayumi
私がイライラしていく中、弟はあっという間に大きくなっていく。
ハイハイするようになると私の大事なオモチャを力任せに投げるようになった。
私の三つ編みを引っ張るようになった。
しかも思い切り・・・
「お母さ~ん!遥斗が~」
「ハルくん、ダメよ~」
泣いて訴えてもお母さんは遥斗に優しかった。
遥斗を私から遠く離しただけで、また夕飯を作りに行ってしまう。
だから遥斗はまたマッハのスピードで私のところに戻って来てしまうのだ。
「・・・・・・・・・」
こんなんじゃダメだ。
怪獣にはもっと厳しくしないと・・・
「遥斗ッッ!!ダメでしょ!!!!」
こめかみに青筋を立てて叱ってみたけど遥斗は全然分かってない。
「遥斗!待て!!」
「だー!」
「遥斗っ!!!!」
首根っこを引っ張って遠ざけても遥斗はまたすぐ帰って来る。
「待て!!」
「あー」
「もう・・・やっぱり犬の方が利口だった!」
やりたい放題の遥斗に項垂れながら後悔した。
・・・犬、久しぶりに思い出した。
でも四足でハイハイする遥斗は犬に見えなくもない。
思い描いてた犬のように利口じゃないけど犬と思えば可愛いかもしれない。
それから私は遥斗を犬のように・・・
「うぎゃあああ!!!!」
「どうしたの!?」
お母さんがキッチンから飛んで来て、この状況を見て目を見開いた。
「遥斗!こっち!こっち!」
遥斗の腰に縄跳びを縛り犬のつもりで散歩していた私を見てお母さんは絶句する。
でもバカ犬は全然言うこと聞かなくて、縄跳びを引っ張ってどうにか散歩させようと真剣だったのに・・・
「あゆ美―――っ!!!!」
―――初めてお母さんに怒鳴られた。
怖い顔のお母さんは遥斗から縄跳びを取って泣きじゃくる遥斗を抱き上げる。
「あうー!あうあうあー!!」
遥斗は遥斗で喃語ながら私の文句でも言うようにお母さんに泣きついて・・・
「ハルくんびっくりしたね」
お母さんも遥斗の頭ばっか撫でて・・・
ハイハイするようになると私の大事なオモチャを力任せに投げるようになった。
私の三つ編みを引っ張るようになった。
しかも思い切り・・・
「お母さ~ん!遥斗が~」
「ハルくん、ダメよ~」
泣いて訴えてもお母さんは遥斗に優しかった。
遥斗を私から遠く離しただけで、また夕飯を作りに行ってしまう。
だから遥斗はまたマッハのスピードで私のところに戻って来てしまうのだ。
「・・・・・・・・・」
こんなんじゃダメだ。
怪獣にはもっと厳しくしないと・・・
「遥斗ッッ!!ダメでしょ!!!!」
こめかみに青筋を立てて叱ってみたけど遥斗は全然分かってない。
「遥斗!待て!!」
「だー!」
「遥斗っ!!!!」
首根っこを引っ張って遠ざけても遥斗はまたすぐ帰って来る。
「待て!!」
「あー」
「もう・・・やっぱり犬の方が利口だった!」
やりたい放題の遥斗に項垂れながら後悔した。
・・・犬、久しぶりに思い出した。
でも四足でハイハイする遥斗は犬に見えなくもない。
思い描いてた犬のように利口じゃないけど犬と思えば可愛いかもしれない。
それから私は遥斗を犬のように・・・
「うぎゃあああ!!!!」
「どうしたの!?」
お母さんがキッチンから飛んで来て、この状況を見て目を見開いた。
「遥斗!こっち!こっち!」
遥斗の腰に縄跳びを縛り犬のつもりで散歩していた私を見てお母さんは絶句する。
でもバカ犬は全然言うこと聞かなくて、縄跳びを引っ張ってどうにか散歩させようと真剣だったのに・・・
「あゆ美―――っ!!!!」
―――初めてお母さんに怒鳴られた。
怖い顔のお母さんは遥斗から縄跳びを取って泣きじゃくる遥斗を抱き上げる。
「あうー!あうあうあー!!」
遥斗は遥斗で喃語ながら私の文句でも言うようにお母さんに泣きついて・・・
「ハルくんびっくりしたね」
お母さんも遥斗の頭ばっか撫でて・・・