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short story
第18章 男の勲章/ haruto
「ただいま~」


「お帰り!」


「お帰りなさい」


むーちゃんはスーツ姿の俺に「遥斗くんも帰って来たばかり?」と聞いてテーブルのアルバムを見る。


「あらー、懐かしい!」


「でしょ?」


えっちゃんの隣にむーちゃんが座る。
それから若かりしえっちゃんをじっと見るとしみじみ言った。


「やっぱりお母さんは綺麗だなぁ・・・今も綺麗だけどあの頃は本当に奇跡の美しさだったよ」


「やだお父さんたら!冗談ばっか」


「本当だって!えっちゃんは俺の中でいつまでも憧れの人なんだよ」


むーちゃんが無駄に凛々しく微笑むとえっちゃんが少女のように照れる。


「もう・・・みなみも遥斗くんも居るのに」


「いいじゃない、何も恥ずかしい事じゃないさ。俺はいつでもえっちゃんがオンリーワン」


「むーちゃん・・・私もむーちゃんがオンリーワン」


二人はイチャイチャし始めて、俺は尻が痒くなる。
みなみはといえば、そんな二人を空気並みに気にしてない。
家庭環境、恐るべし・・・


何とも言えない気分で義両親を見ているといちかが起きて泣き出した。
猫みたいないちかの泣き声にさすがの二人もジジババの顔になる。


「花恋が生まれた時は側に居られなかったからなぁ、懐かしいなぁ、赤ちゃん」


「本当に」


二人はニコニコいちかをあやした。
微笑ましい一時だ。


ぎこちない手つきでオムツを替えるみなみ込みでえっちゃんとむーちゃんは喜んでいるようだ。
俺も一緒に和んでいるとむーちゃんが言った。


「えっちゃん、今度の旅行で三人目作ろうか」


「!!!!」


「やだお父さん、もう無理よ無理」


ウフフとえっちゃんが照れる。


「えっ!お母さん子ども産んだら一緒に子育てできるね。産んで産んで!」


「!!!!!!」


みなみ!?


親子は普通に笑ってる。
・・・そう、こんな時だ。
こんな時、俺はいつも異国に来た気持ちになる。
文化が違うとでもいうのだろうか・・・
いささか引いているとみなみが突然俺に振った。


「ね、遥斗」


「お、おおっ!?」


突然の出来事に変な返事をしてしまった。
そんな俺をまた親子が笑う。
何だか恥ずかしくて頬が熱くなるとみなみとえっちゃんがやたらと喜ぶ。


一ノ瀬家は暢気というか陽気というか・・・



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