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short story
第20章 Summer vacation / daichi
家に帰ると真優がプールに水を入れ、水着に着替えた太陽が水鉄砲を抱えて飛び込んだ。


冷たい水は気持ち良くて、俺も真優も手だけ浸かって最初は平和に遊んでいた。
・・・が、悪戯心で水を掛けたら真優が仕返し、気がつけばガチの掛け合いに。


水を掬ってザブザブ掛けると真優は本気で嫌がった。


「ぎゃー!!馬鹿大地!!」


「ほう・・・俺に馬鹿だなんて随分真優も偉くなったな」


「ヤメテー!!」


真優に水を掛けるのが楽しくて仕方ない。
本気で嫌がってるも面白くて仕方ない。
真優の背中はずぶ濡れで、下着の線が立体的に浮かんでいた。
目がその線を追っていることに自分では気づいていなかった。


その時だった。



「まゆゆ!待ってね、今助けるから!!」


大きな水鉄砲を抱えた太陽が真優の前に立ちはだかり俺に水鉄砲を向けた。


「悪者めー!!」


「うわ!それ反則だろ!?」


水鉄砲の標的にされた俺は咄嗟に真優の背中に逃げ込み真優を盾にした。


「やだ!大地来ないでよ!」


「うるせー!」


容赦ない水鉄砲攻撃は全面的に真優が被る。


「痛い痛い!!」


水も滴る真優が水鉄砲から逃れるため太陽に背中を向けた。
・・・それすなわち、俺に向き合う。
むしろ抱きつく。


姿勢を屈めて真優に隠れていた俺の前には二つのおっぱい。
顔につきそうなくらいの至近距離、しかも濡れているせいでやたらとリアルだ。


「やだ!タイちゃんもうダメ~」


「まゆゆビチョビチョだねぇ」


「そうだよ、大地とタイちゃんのせいでビチョビチョに濡れちゃったよ」


「・・・・・・・・・」


一見無邪気な会話がやたらとエロく感じてしまう。


「つーかお兄ちゃん狙ってたんじゃなかったの?」


「ううん、やっぱまゆゆにした~」


その時の太陽の顔・・・
まるで小さなエロ親父で、男は生まれた時からエロいのだと改めて確信した。


真優は俺たちの下心に全く気づかない。
服が素肌に張り付いて透けてしまっていることにも気づいてない。


そのお陰で浮き彫りになった身体のライン。
そのラインは子どもの頃と全く違っていた。
滑らかな曲線を描く立体的なその身体は・・・


女だった、女のものだった。


真優は女だったのだ・・・


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