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short story
第20章 Summer vacation / daichi
出掛けてきただろう帰り道に真優に会えば、誰と居たのか気になったり、とにかく今まで気にもならなかったところに気がいくようになった。
それは些細な・・・
例えば以外と声、可愛いじゃんとか髪綺麗だなとか・・・
そんな小さなことまで気になってソワソワした。
日に日に真優の存在が大きくなる。
そして夜になると思い出す。
甘くて切なくて、ちょっとだけエロい気持ちに何度も胸が潰された。
初めて知る気持ちだった。
無料で見られる夜の友に真優の面影を重ねたり、夢で真優がエッチなことをしてくれたこともあった。
そんな翌日は、真優に会うとまともに顔を見ることさえできなかった。
自分がこんなに不器用だなんて知らなかった。
この変化が、自分の中にだけ起こっているのが悔しかった。
真優が変わる様子は一ミリたりともなく・・・
俺が今まで彼女に対して何とも思ってなかったように、今も真優は俺を「幼なじみ」としか見てないのだろう・・・
突然降って湧いたこの気持ちを俺は持て余すばかりだった。
真優を見る目がどんどん変わる自分が気持ち悪かった。
「最近元気ないね」
夏休みも終盤に入った頃、期初めテストに向けて一緒に勉強したいと真優がウチにやって来た。
「夏バテ?」
「・・・・・・・・・」
「・・・なわけないか」
際どい質問を投げ掛けて、的外れな回答をして真優は笑っている。
その能天気さにムカついた。
「俺だって色々あるんだよ」
「大地に悩み?相談乗ろうか?」
「・・・・・・・・・」
「イライラしてる?」
「してねーよ!」
「あ、分かった反抗期だ」
「帰れよ」
鈍感な真優にイラついた。
どうして俺はこんな奴に振り回されてるんだろう。
謎、本気で謎だ。
ムシャクシャしながら問題を解き進める俺を真優が見ている。
部屋にはシャーペンがノートを滑る音だけがしていた。
「大地ってあんまり愚痴とか弱音吐かないよね」
「愚痴って状況が変わるわけじゃねーから」
「ストイック」
「お前はグチグチ言い過ぎなんだよ・・・しかもどうでもいい事ばっかり」
そう、どうでもいいことばっかり・・・
真優は本当に辛い時は愚痴を言わない。
女同士のいざこざに巻き込まれた時だってそう、受験に失敗した時だってそう。
それは些細な・・・
例えば以外と声、可愛いじゃんとか髪綺麗だなとか・・・
そんな小さなことまで気になってソワソワした。
日に日に真優の存在が大きくなる。
そして夜になると思い出す。
甘くて切なくて、ちょっとだけエロい気持ちに何度も胸が潰された。
初めて知る気持ちだった。
無料で見られる夜の友に真優の面影を重ねたり、夢で真優がエッチなことをしてくれたこともあった。
そんな翌日は、真優に会うとまともに顔を見ることさえできなかった。
自分がこんなに不器用だなんて知らなかった。
この変化が、自分の中にだけ起こっているのが悔しかった。
真優が変わる様子は一ミリたりともなく・・・
俺が今まで彼女に対して何とも思ってなかったように、今も真優は俺を「幼なじみ」としか見てないのだろう・・・
突然降って湧いたこの気持ちを俺は持て余すばかりだった。
真優を見る目がどんどん変わる自分が気持ち悪かった。
「最近元気ないね」
夏休みも終盤に入った頃、期初めテストに向けて一緒に勉強したいと真優がウチにやって来た。
「夏バテ?」
「・・・・・・・・・」
「・・・なわけないか」
際どい質問を投げ掛けて、的外れな回答をして真優は笑っている。
その能天気さにムカついた。
「俺だって色々あるんだよ」
「大地に悩み?相談乗ろうか?」
「・・・・・・・・・」
「イライラしてる?」
「してねーよ!」
「あ、分かった反抗期だ」
「帰れよ」
鈍感な真優にイラついた。
どうして俺はこんな奴に振り回されてるんだろう。
謎、本気で謎だ。
ムシャクシャしながら問題を解き進める俺を真優が見ている。
部屋にはシャーペンがノートを滑る音だけがしていた。
「大地ってあんまり愚痴とか弱音吐かないよね」
「愚痴って状況が変わるわけじゃねーから」
「ストイック」
「お前はグチグチ言い過ぎなんだよ・・・しかもどうでもいい事ばっかり」
そう、どうでもいいことばっかり・・・
真優は本当に辛い時は愚痴を言わない。
女同士のいざこざに巻き込まれた時だってそう、受験に失敗した時だってそう。