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short story
第20章 Summer vacation / daichi
それなのにどうでもいい事はグチグチウダウダ。
俺にはそんな事しか話さない。
どうでもいい事しか言われて来なかったことを思い返したら腹が立った。


「何かまた怒った?」


「怒ってねーよ」


「イライラしてる」


「お前がイライラさせてんだろ!」


勢い任せに怒鳴ってハッとした。
完全なる八つ当たりだったから。


「私イライラさせてる?」


「・・・・・・・・・」


「酷い」


真優が顔を覆う。
泣かせたか!?
小学生の低学年頃までは確かによく泣かせていた。
・・・が、今になっても泣かせるなんて。


八つ当たりの罪悪感からパニック状態だ。


「な、泣くなよ」


「・・・・・・・・・」


「お前らしくないだろ?最近こういうの流してたじゃん」


「・・・・・・・・・・・・」


「え・・・マジ?マジ泣き?」


「・・・・・・・・・」


真優は何も答えない。
顔を覆って小さく肩を震わせる。



「わ、悪かったよ!泣くなよ」


「・・・・・・・ッッ」


「えっ・・・何だよ・・・」


謝ったのに真優は泣き止まない。
泣き止むどころか更に泣いているようで焦った。


「ご、ごめん」


「・・・・・・・・・・・・」


「マジでごめん。別に本気でお前にムカつくとか思ってないか・・・ら」


「・・・・・・プハッ!」


言い終わるか終わらないか。
その時真優の手が顔から離れた。


そこには泣くどころか笑い泣くアイツが・・・


「謝った!大地が私に謝った!!」


「・・・・・・・・・」


腹を抱えて真優はヒーヒー笑ってる。
俺は何が起きたのか分からずポカンとするばかりだ。




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