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short story
第6章 ノスタルジックオレンジ/ haruto
あれから三ヶ月が経った。
日和さんと関係を持ちながら口説き続けるスタンスも定着しつつある頃だった。


初めこそ迷惑そうな日和さんだったけど、徐々に態度も軟化。
そして夏の暑い夜、とうとう日和さんが落ちた。


「・・・マジで?」


「冗談の方が良かった?」


「いやいやいや!スッゲー嬉しい・・・日和さん、俺日和さんのこと大事にするから」


「ほどほどでいいよ」


「大事にする!もう他の女と遊んだりしない」


「いいのにそんなの・・・私息苦しいの嫌だから」


「分かってる・・・」


「束縛も嫌」


「うん・・・分かってる」


日和さんの頬を包み角度をつけて唇に触れる。


そして何度もキスすると日和さんがくすぐったいと笑った。
俺は日和さんの笑った顔が好きだった。
ツンとしたいつもの雰囲気から一転、クシャッとなって凄く可愛かった。


そのままベッドに倒れていつものように抱き合った。
日和さんの好きなように・・・日和さんが感じるように・・・


生まれて初めて本気で好きになった人と付き合える事になった。
それは人生で最大級の喜びで・・・





その時の俺は日和の破天荒さをまだ分かって居なかった。
だからただ無邪気に彼女と付き合えた事を喜んでいた。







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