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short story
第8章 君に恋してる / minami

・・・これだって正解。
遅くなっても駅が近いから平気なのは本当だし、それにさり気なくこんな事言えちゃう女って「大人」って感じがする。
自立してるってか・・・何でも自分で出来ちゃうような。
とにかく私は考え過ぎて完全にこじらせてしまっていた。
でもそれが最善だと思って疑わなかった。
そのスタンスは一週間続き土曜日、バイトの歓迎会の日になった。
閉店時間を迎えると早々店を閉めて向かいの居酒屋に。
職場柄、女子の多い店だけど店長とかバイトでもたまに男の人は居たりする。
私は仲良しの先輩、志穂さんの隣で飲んでいた。
飲みながら話す内容といえばもちろん恋愛の事で・・・
私はどうすればもっと遥斗に好かれるかを熱く語る。
「・・・だから今、大人の女を演じてるんですよ」
「演じる・・・」
「だって・・・重いとか思われたくないじゃないですか!もっと好きになって欲しいんです」
「あの彼でしょ?もう充分・・・」
「でもみなみの方が好きなんですよ絶対!!」
志穂さんは何とも取れない表情だ。
熱く言い切ったところで店長がお酒を持ってやって来る。
「みなみちゃん可愛いねぇ・・・」
そして私の向かいに座った。
「俺が彼氏なら絶対そんな健気な子離さないけどな」
「店長奥さんも子供も居るでしょ!みなみちゃん口説かないでください」
「口説いてなんかないよ。口説いてない・・・この辺で我慢してる」
冗談めかした店長が喉の辺りをおさえた。
「もう・・・真子ちゃんが泣きますよ!」
「真子の名前を出すなよ!」
真子ちゃんとは店長の娘さんだ。
奥さんとお買い物に来ているのを私も何度か見たことがあった。
「店長はどうして奥さんと結婚しようと思ったんですか?」
「そりゃ・・・デキちゃったから・・・」
「うわ、最低」
ドン引きする志穂さんと私に店長が慌てて弁解する。
「けどもちろん愛があったからだよ!?」
・・・・・・愛。
その単語が今日はやたらと羨ましい。
「店長・・・私はどうしたらもっと彼に愛されますかね」
「そのままでいい!そのままのみなみちゃんが可愛い!!」
「私は真面目に悩んでるんです!!」
質の悪い酔っぱらいの逆ギレ。
今は店長の冗談なんかに付き合ってる場合じゃない。
遅くなっても駅が近いから平気なのは本当だし、それにさり気なくこんな事言えちゃう女って「大人」って感じがする。
自立してるってか・・・何でも自分で出来ちゃうような。
とにかく私は考え過ぎて完全にこじらせてしまっていた。
でもそれが最善だと思って疑わなかった。
そのスタンスは一週間続き土曜日、バイトの歓迎会の日になった。
閉店時間を迎えると早々店を閉めて向かいの居酒屋に。
職場柄、女子の多い店だけど店長とかバイトでもたまに男の人は居たりする。
私は仲良しの先輩、志穂さんの隣で飲んでいた。
飲みながら話す内容といえばもちろん恋愛の事で・・・
私はどうすればもっと遥斗に好かれるかを熱く語る。
「・・・だから今、大人の女を演じてるんですよ」
「演じる・・・」
「だって・・・重いとか思われたくないじゃないですか!もっと好きになって欲しいんです」
「あの彼でしょ?もう充分・・・」
「でもみなみの方が好きなんですよ絶対!!」
志穂さんは何とも取れない表情だ。
熱く言い切ったところで店長がお酒を持ってやって来る。
「みなみちゃん可愛いねぇ・・・」
そして私の向かいに座った。
「俺が彼氏なら絶対そんな健気な子離さないけどな」
「店長奥さんも子供も居るでしょ!みなみちゃん口説かないでください」
「口説いてなんかないよ。口説いてない・・・この辺で我慢してる」
冗談めかした店長が喉の辺りをおさえた。
「もう・・・真子ちゃんが泣きますよ!」
「真子の名前を出すなよ!」
真子ちゃんとは店長の娘さんだ。
奥さんとお買い物に来ているのを私も何度か見たことがあった。
「店長はどうして奥さんと結婚しようと思ったんですか?」
「そりゃ・・・デキちゃったから・・・」
「うわ、最低」
ドン引きする志穂さんと私に店長が慌てて弁解する。
「けどもちろん愛があったからだよ!?」
・・・・・・愛。
その単語が今日はやたらと羨ましい。
「店長・・・私はどうしたらもっと彼に愛されますかね」
「そのままでいい!そのままのみなみちゃんが可愛い!!」
「私は真面目に悩んでるんです!!」
質の悪い酔っぱらいの逆ギレ。
今は店長の冗談なんかに付き合ってる場合じゃない。

