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蜜恋~お義父さんとは呼べなくて~④牡丹の花の咲く頃には
第5章 偽りの別れ
 トスは笑って頷く。
「そうだな、そうだったよな。だが、そなたの言ったとおりだ。むろん、家の場所にもよるだろうが、海から近い家々では屋内にいても、海鳴りの音がかすかに聞こえてくる。俺の生まれた家は残念ながら海からかなり離れていたゆえ、海鳴りは聞こえなかったんだが、家を出てしばらく暮らした場所は、いつも海鳴りが聞こえてきた」
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