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あなたとの『愛』の続きを
第7章 無言の挑戦状
「…今帰った。」
秘書の宮田に声をかけると、
蓮がデスクへ座るとともに
宮田がそばに寄ってきた。
「…お話があります。」
珍しく敬語を使う宮田に違和感を覚えながらも
その大きな瞳と目を合わせた。
「…蓮。お父様から連絡がありました。」
背中には嫌な汗をかき出す。
「二階堂財閥のお嬢様との、縁談…だそうです。」
「……は?」
「…お嬢様との結婚を条件に…
この竜崎グループと協定し融資をされるそうです。」
「………親父…」
蓮はすぐに席を立ち部屋を出ようと
宮田の横をすり抜ける。
「蓮。あなたの幸せのためよ。
…あんな女とは別れた方がいい。」
「…宮田…お前…」
眉間に皺を寄せた、蓮の顔は
今までにないほど怒りに満ちていた。
その顔でさえ、宮田にとっては
恐怖ではなく…喜ばしい反応だった。