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あなたとの『愛』の続きを
第7章 無言の挑戦状
…仕事が終わり、私はいつもの道を帰宅する。
蓮に今、何が起こっているか…なんて考えもせずに。
アパートの前までつくと、
黒い蓮の車と似た車が1台止まっていた。
嫌な予感…それだけはただ何と無く解った。
車から降りてきた人は宮田さん。
「…どうも。」
「…何で私の家を…」
「調べればすぐよ。」
相変わらず不気味な笑いを浮かべている。
「…蓮からの伝言よ。」
その言葉に…全身の血の気が引いた気がした。
…この人からは…聞いてはいけない…
そう咄嗟に思った。
「…蓮さんから直接…聞きます」
自分の足が後ろに後退しているのがわかる。
それを取るように…宮田さんが詰め寄ってくる。
「いいえ、もうあなたは蓮とは会うことはないわ。
結城 葵さん、
蓮が別れてほしいそうよ。」
彼女の赤い唇がハッキリと上がった。
それは私たちの別れを喜ぶかのように。