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あなたとの『愛』の続きを
第3章 あなたがヒーロー?
部屋に通されるとそこは…
多分一番高級な部屋であろう、スウィートルーム。
一面窓のその景色は、都会全体の夜景を映し出す。
「うっ…うわぁ…」
贅沢なんてした事は無いに等しい私にとって
スウィートルームなんて縁のない話だった。
いつの日か好きな人に
クリスマスか誕生日のサプライズに…
連れて来てもらうのが淡い夢だった。
それが…叶いました。
知らない誰かの手によって。
確かにサプライズだわ…途轍もない。
窓に手を置いて感動していると
その窓に彼の姿が写った。
すぐ後ろに立っているその姿に目をやる。
前髪が目にかかるほど長い…
黒髪がユラユラと揺れている。
「どうだ…?」
「…綺麗…ですね。」
そう言うと、窓に写る彼が少し笑った。
目の色が深くなる…
その目から視線が離せなくなる…。
私の後ろから彼は窓に手を置いた。