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あなたとの『愛』の続きを
第3章 あなたがヒーロー?
「あの…私誘ってるわけじゃ……っ!!!」
バサッと顔から何かを被せられた。
慌てて取るとバスタオルだった。
「泊まるんだろう。先に風呂に入ってこい。」
そうして彼はクローゼットへと向かい
自分のトレンチコートを脱ぎ、ハンガーへとかけていた。
そして、スーツのジャケットも脱ぎ出した。
手慣れたように腕時計を外し枕元のローテーブルに
ゆっくりと起き…
ネクタイを緩めていく。
…何て男っぽい仕草なのだろう…
私はただ、ただ見惚れていた。
ネクタイを外すと、次はシャツの袖口のボタン。
その仕草と…垂れる前髪で
目元が隠れ横顔がとても色っぽい。
立ったままの私に気付いたようで、
彼がこちらへと視線を向けた。
「何だ…一緒に入るか?」
「………………」
無表情な彼がサラッと言う、いくつもの冗談。
私には…まだ冗談と思える程の免疫がない。
慌てて部屋を出て浴室へと逃げ込み鍵をかけた。
足の力が抜け、その場にペタンと座り込んだ。