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あなたとの『愛』の続きを
第3章 あなたがヒーロー?



静かに向きを変え…
彼の遠くにある背中を見つめる。

…気を使っているのだろうか…
彼は寝返りしたら落ちるんじゃないのかと
思う程に端に寄っている。

その背中はピクリとも動かない。




私はまた、反対の方向へと向きを変えた。


「…寝れないのか?」


後ろから声がした。
その声を聞くとすぐに心臓が踊りだす。


私は言葉は返さずにコクンっと頷いた。
そして、彼の方へとまた向き直すと…
彼もまたこちらを向いていた。


あの瞳が私を捉えている。



2人は何も話さず見つめ合った。
時間が止まっているかのような瞬間だった。


暗い部屋に薄暗い照明が照らす。


彼はフッ…と少しだけ笑った。
その笑顔は…とても穏やかで…優しかった。


彼はシーツから片腕を出すと
隣をポンっと叩いた。



「来いよ。このベッドは広すぎる。
…寒いだろ。」


何かに吸い込まれるように私も彼も
真ん中へも寄り、彼の胸の中に収まった。

体温が高いのか…とても暖かい。
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