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あなたとの『愛』の続きを
第3章 あなたがヒーロー?
「…寝ろよ。」
その言葉に…私は瞼を閉じた。
そして深い眠りに落ちて行くのが解った。
初めて男性に抱かれながら眠る夜。
…こんなに、心地いいものなのだと…実感した。
ピピピピっ…とホテルの目覚ましがなる。
彼が片腕をあげ照明を明るくする。
その動きで私も目を覚ました。
さすが…スウィートルーム…
自動でカーテンが開き、まだ薄暗い朝が
目に入る。
「…おはようございます。」
「…あぁ。」
「…起きれるか?」
「はいっ…起きれます…」
彼が先に上半身を起こし
髪をクシャとかき上げる。
癖のない髪は止まる事はせず
すぐにまた、顔に垂れ下がる。
…あっ。寝癖。
後ろの襟足が少し跳ねていた。
それを見ると少しだけ笑ってしまった。
「…タバコを吸ってくる。」
そう言うと肌蹴ていたバスローブを羽織り直し
ベランダへと出た。
ベランダでは薄暗い中に彼が浮かび上がり
白い煙が空を舞う。
その姿をただ、眺めていた。
彼が天を見上げ煙を吐く姿が
目に焼き付いて離れなかった。