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あなたとの『愛』の続きを
第4章 名前のないヒーロー。


「…何もしない。約束するよ。」



…愚かだった。
ここに舞がいたなら、絶対に止めてくれていた。

…知らなすぎた。
…男性という生き物を。


彼のように…怖いと言葉にすれば
止めてくれるのもなのだと…疑っていなかった。




『何もしない。』


それだけの事が…出来ない男性がどれ程多いかなんて
知るわけがないのだから。









「ここ…俺んち。上がって。」


玄関を開けられ、彼は後ろ手で鍵をかけた。
私はそれさえも…なんとも思っていなかった。



「ここに座ってて。何か飲むでしょ?」


彼がメガネを机に置き、キッチンへと入る。
次第にコーヒーの良い匂いが立ち込めてきた。


「はい」


コーヒーカップが二個置かれ
肩が触れ合うほどの小さなソファーに
二人で腰掛けた。

テレビをつけ、彼は真っ直ぐそこに視線を向けているが…

私は触れている肩が気になってそれどころではなかった。
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