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あなたとの『愛』の続きを
第4章 名前のないヒーロー。
そして…約束の30分前。
私たちは指定された店の前にいた。
…このお店は…
そう。
ここは昨日…優太郎君と来たBAR。
早い時間帯はダイニングBARとして
料理も出しているらしい。
カランっと入口のドアが開くと
中のスタッフが奥へ案内してくれた。
「いい感じのお店ね。
こんなとこ知ってるなんて素敵じゃない?」
「……………」
彼が来る…それだけで
口から心臓が飛び出しそうだった。
「緊張してるの?可愛い〜」
二人はケラケラ笑うが、私はそれどころではなかった。
そして…
カランっと入口が開く音がする。
その方向へ目を向けると
彼がこちらに歩いてきた。
あの灰色の…目で私を見ながら。
「待たせた…すまない。
あぁ…初めまして。」
彼が軽く会釈すると京香さんは
頬杖をついて微笑んいる。
私の横に彼が座る。
座った瞬間…彼に手を握られた…。