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あなたとの『愛』の続きを
第5章 ヒーローの正体

「新井達は、仕事は片付いたか?」

「はい。大方目処が付きました。」


話しかけられる雰囲気でもなく私はただ、
会話が終わるのを静かに待っていた。


「ゆっくりしろ。
俺もいつまでも連れを待たせるわけにもいかないからな。
機嫌を損なって、振られたら終いだ。」


そう笑って席を立った。



…丸聞こえです。
隣にいるのに…その遠くに待たせてる感は何?



「いや〜副社長を振る女性なんて聞いたことありませんよ。」


奈央君が笑うと、彼も笑っていた。




そして、彼が反対側の椅子に座りなおした途端…




一瞬で…2人から笑顔が消えた。





「えっ…あ、あ、葵ちゃん…」


「ん?お前ら…知り合いか?」





………あれ?
竜さん、優太郎くんから助けてくれたのに…
顔…見えてなかったの?


そんな疑問が浮き上がってきたが…
そんな事はすぐに彼によって覆される。

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