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あなたとの『愛』の続きを
第6章 立ちはだかる障害


蓮はしばらくして、体を離し
またデスクへと戻って行く。

「葵、悪いが…まだ帰れそうもないぞ。」


「邪魔してごめんなさい。帰るね…」

そう笑うと、彼は私の目を真っ直ぐ見つめる。


「待つか?」

「…いいの?」

「0時までには終わらせる。
先に俺の家で待っとけ。

…どうやって抱かれようか考えとくんだな。」

口角を少し上げ蓮は笑った。
私をからかっている証明だ…


蓮は時計に目をやると小さく舌打ちした。

「もう…時間が遅いな。」

すでに時計は23時前だ。


「電車じゃ夜道が危ない。

おい!新井!」


彼は大きな声で奈央君の呼んだ。
いるわけがないと思っていたが、
奈央君はドアの向こうにいたようだ。

ドアが開き、顔を覗かせた。


「何でしょう?」


「あと、1時間…葵を頼む。」

「…はぁ…解りました。」

「出来る限り早く…出て行け。
宮田が帰ってくる。厄介だ。」


…宮田…?

蓮の方を見るが、もう彼は私の方は見なかった。


「行こうか、葵ちゃん。」

奈央君が私の背中に手を置き
部屋の外へと招いた。

その背中を蓮がじっと見ていたことなど
私は気付きもしなかった。
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