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万華鏡
第2章 視姦
その夜。

私は借りてきた本を貪るように読んだ。
教科書に載ってるような難しい本‥。
そう思うと少し敷居が高かったけれど。



私が普段良く借りて読む本とは違い、
ロマンティクな愛の言葉も、手に汗握る謎解きもその本には無い。
でも、こころの内側に問い掛けられるような。物語を通して自分自身と対峙する‥そんな本。



私が子供過ぎて‥良さが解らないのかも知れない。




主人公が語るその物語。




自分の想い人を奥さんに出来たのに‥自殺してしまう先生ー‥。
様々な感情を呼び起こさせるその本は、一回読んだだけでは難しすぎて。

先生からの手紙。友人より恋人をえらんでしまった罪悪感。友人の自殺‥。先生の自殺‥。




学校の勉強とは違って自分から読むソレは、思ったより読みやすかったけれど考えさせられることが多かった。




でもー‥。蒼斗先輩もこのページをめくったのだと。この文章を、この一節を読み進めたのかと思う心が弾む。



蒼斗先輩はこの台詞に何を思ったのだろうかー‥。




先輩のことを知りたい。
その指が本をめくるさまに魅せられてー‥。




指の腹に背表紙の少しざらっとした感触が残り、
紙の質感が幾重にも重なる。
あの本になれたら先輩の指にふれて貰えるのだろうか。




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