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悠久の恋の果てに
第7章 て
「何もかも、思い出した?みさを」
優しい声でそう聞かれ、ハッとして大久保さんの顔を見れば
困ったように笑っていた。
「お、おくぼさんはご存じだったんですか?」
いったい何を?核心部分をお互いにぼかしたまま話しは続けられる。
「俺が思い出したのは小学生の時。阪神大震災の映像をテレビで見たときに
全てを想い出した」
「え・・・」
「美緒が前世の記憶で1番最後にあるのは?」
「あの・・・凄い瓦礫で。若旦那様が・・・下敷きになって」
思い出しただけで涙があふれてきた。
「泣かないで。全て前世の事だ。それが大正大震災。
関東大震災と言ったほうが分かるかな」
あ・・・ぁ。
あれは関東大震災の、惨劇か・・・
「俺の前世での記憶は、その最中。みをの無事を願う気持ちが最後だ」
「あたしは無事でした。そしてお屋敷のがれきの中から
若旦那様を見つけ出して。生きていらっしゃるうちに出来なかった
―――接吻をしました」
私のその言葉を聞いて大久保さんは悲しそうに笑った。
「そうか。辛い思いをさせたな。すまない」
いいえ。いいえ。
私は何回も無言で首を振る。
優しい声でそう聞かれ、ハッとして大久保さんの顔を見れば
困ったように笑っていた。
「お、おくぼさんはご存じだったんですか?」
いったい何を?核心部分をお互いにぼかしたまま話しは続けられる。
「俺が思い出したのは小学生の時。阪神大震災の映像をテレビで見たときに
全てを想い出した」
「え・・・」
「美緒が前世の記憶で1番最後にあるのは?」
「あの・・・凄い瓦礫で。若旦那様が・・・下敷きになって」
思い出しただけで涙があふれてきた。
「泣かないで。全て前世の事だ。それが大正大震災。
関東大震災と言ったほうが分かるかな」
あ・・・ぁ。
あれは関東大震災の、惨劇か・・・
「俺の前世での記憶は、その最中。みをの無事を願う気持ちが最後だ」
「あたしは無事でした。そしてお屋敷のがれきの中から
若旦那様を見つけ出して。生きていらっしゃるうちに出来なかった
―――接吻をしました」
私のその言葉を聞いて大久保さんは悲しそうに笑った。
「そうか。辛い思いをさせたな。すまない」
いいえ。いいえ。
私は何回も無言で首を振る。