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アンバランスなsweet
第3章 秘密
ー【 遅れてすみません!今から出ますね。】
そう里花さんに電話を入れる。
ー【 紫乃ちゃんの他に、旦那の同僚の子も一人遅れているのよ。お仕事だったんですもの。気にしないで。それより、気を付けて来てね~! 】
自分の他にも遅れている人がいる事実に、ちょっとだけ気持ちが軽くなって‥。
私は急いで、居酒屋へ向かった。
昔の蔵を外装は其のままに内装をリノベーションして造られたその居酒屋。
なかには囲炉裏があったりして。
雰囲気があって素敵だけれど‥。昔ながらの建物は得てして‥。
ーー 玄関の高さが低いのだ。
ゴンッ!
「いっ痛いーっ!」
引き戸を開けた私は、入口の上辺にしたたかに頭をぶつけてしまった。
‥ かがんで玄関をくぐった筈なのに。
玄関先で頭を抱えていたら。
「ふっ、飩くせーな、デカ女。」
後ろから聞き覚えのある‥声がした。
****
『お疲れ様~‼
紫乃ちゃん!まことちゃん!こっち、こっち!』
里花さんが入口まで迎えに出迎えてくれる。
( チビ男‼ 遅れていた里花さんの旦那様の同僚ってこいつなの〰っ?‼)