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アンバランスなsweet
第15章 やり直す為に

「すみません。‥‥紫乃さんですよね。」
2月の中旬。
私の住む辺りは冬の寒さの最後のピークを迎える。
日中でも鉛色の空の日が多い冬の日。
珍しくお日様が顔を出し、青空が広がって。
一足早く春が来た様な天気模様は私の心を軽くしてくれる。
その日は私は半日勤務で。
午前中の勤務を終えて、診療所から帰宅途中の帰り道。
見知らぬ男性に声を掛けられた。
――――誰だろう。
この辺では余り見ない顔。
多分患者さんでも無い気がする。
マフラーで隠しきれていないその怪我。
誰かに殴られた跡‥‥だろうか。
左眼の周囲が内出血を起こしていて、治りかけなのか、紫色に変色していた。
今までの人生―――――。
見知らぬ男性から声なんて掛けられたことなんか、無い。
ましてや、こんな危なそうな人からなんて。
―――――なんだか怪しくない?
片桐さんからも
《俺以外の男とは話して欲しくない――――》
そう、言われている。
まさしく‥、これはそんな状況に違いなくて。
2月の中旬。
私の住む辺りは冬の寒さの最後のピークを迎える。
日中でも鉛色の空の日が多い冬の日。
珍しくお日様が顔を出し、青空が広がって。
一足早く春が来た様な天気模様は私の心を軽くしてくれる。
その日は私は半日勤務で。
午前中の勤務を終えて、診療所から帰宅途中の帰り道。
見知らぬ男性に声を掛けられた。
――――誰だろう。
この辺では余り見ない顔。
多分患者さんでも無い気がする。
マフラーで隠しきれていないその怪我。
誰かに殴られた跡‥‥だろうか。
左眼の周囲が内出血を起こしていて、治りかけなのか、紫色に変色していた。
今までの人生―――――。
見知らぬ男性から声なんて掛けられたことなんか、無い。
ましてや、こんな危なそうな人からなんて。
―――――なんだか怪しくない?
片桐さんからも
《俺以外の男とは話して欲しくない――――》
そう、言われている。
まさしく‥、これはそんな状況に違いなくて。

