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アンバランスなsweet
第16章 熱情

別々の道を歩くにしても。
―――二人ともスタートラインに立てる
そう思うから‥‥。
姿勢を替えようと少し躯をずらす。
その時‥‥膝上のバックが足元に滑り落ちて。
その拍子、バックの外ポケットから転がるものが見えた。
「なんで‥アイツと会ってた?」
卓さんのケータイ番号が書いてあるコースター。
拾い上げようとしたその時、
不意に真くんの声がして。
気まずかった沈黙が急に破られた。
卓さんのこと‥‥里奈ちゃんへのその想いを知ってしまった今、
もう、彼のことをストーカーだとは思えない。
卓さんは、ただ里奈ちゃんに恋する男性。
終わった恋に終止符を打とうとしているその姿。
あの後悔した後の諦めたような微笑みが思い出されて。
「そんなの真くんに関係無い」
真くんのその責める様な口調に呼応するような口調で。
足元に転がったコースタをそのままに真くんの方に顔を向けた。
―――二人ともスタートラインに立てる
そう思うから‥‥。
姿勢を替えようと少し躯をずらす。
その時‥‥膝上のバックが足元に滑り落ちて。
その拍子、バックの外ポケットから転がるものが見えた。
「なんで‥アイツと会ってた?」
卓さんのケータイ番号が書いてあるコースター。
拾い上げようとしたその時、
不意に真くんの声がして。
気まずかった沈黙が急に破られた。
卓さんのこと‥‥里奈ちゃんへのその想いを知ってしまった今、
もう、彼のことをストーカーだとは思えない。
卓さんは、ただ里奈ちゃんに恋する男性。
終わった恋に終止符を打とうとしているその姿。
あの後悔した後の諦めたような微笑みが思い出されて。
「そんなの真くんに関係無い」
真くんのその責める様な口調に呼応するような口調で。
足元に転がったコースタをそのままに真くんの方に顔を向けた。

