この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
アンバランスなsweet
第16章 熱情

――なんで、真くんは…私をあんなに強く抱き締めたのだろう。
まだ、肩に…両腕に…
真くんのその気配が残っていて、
その甘い名残が私の心を震わせる。
“コンっ”
ブーツの爪先に何か当たるものがあって。
私はそれをひろい上げる。
白くて丸い厚紙――コースター。
――卓さんの連絡先…。
真くんに見つかったら大変なことになりそうだ。
思わず、真くんを見る。
電話してる真くんは窓の外を見て話を続けていて、
私の方は見ていなくて。
私が卓さんと会っただけでも、真くんはこんなに怒っているんだもの。
真くんがもっと冷静な態度なら…里奈ちゃんと二人で会えばいいかもなんて思った。
今カレと元カレ、そして里奈ちゃん――里奈ちゃんと卓さん…本当は会う必要なんか無いのかも知れない。
今の幸せを壊すリスクを背負いながら…
終わった恋の残り香を辿る…そんな必要無いのかも知れない。
まだ、肩に…両腕に…
真くんのその気配が残っていて、
その甘い名残が私の心を震わせる。
“コンっ”
ブーツの爪先に何か当たるものがあって。
私はそれをひろい上げる。
白くて丸い厚紙――コースター。
――卓さんの連絡先…。
真くんに見つかったら大変なことになりそうだ。
思わず、真くんを見る。
電話してる真くんは窓の外を見て話を続けていて、
私の方は見ていなくて。
私が卓さんと会っただけでも、真くんはこんなに怒っているんだもの。
真くんがもっと冷静な態度なら…里奈ちゃんと二人で会えばいいかもなんて思った。
今カレと元カレ、そして里奈ちゃん――里奈ちゃんと卓さん…本当は会う必要なんか無いのかも知れない。
今の幸せを壊すリスクを背負いながら…
終わった恋の残り香を辿る…そんな必要無いのかも知れない。

