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アンバランスなsweet
第18章 突風
里奈ちゃんが凄い勢いで私に向かって話している。
私はそれをただ見つめることしか出来ないでいた。


いつも柔和な笑みで。
にこにこしている里奈ちゃん。


そんな里奈ちゃんが、
感情を爆発させることなんて余りない――というか、
私はその姿は初めてで。


その姿に圧倒されてしまう。



「自分で気がついていないみたいですけど……紫乃さんって……我慢してる時、唇を噛む癖があるんですよ」



そうなのかな…。
思わず唇に指を当てる。

少しだけざらついた唇。


最近なんだか唇が荒れて。
少し血が滲むこともあった。

昔から乾燥に弱いたちだから、
この唇の荒れも、春先の乾燥のせいだとばかり思っていた。
少し剥けはじめれは全部剥きたくなって。



「最近の紫乃さんは……なんだかびくびくして、
唇を噛んで。あまり楽しくなさそうです」


―――楽しくなさそう?


そんな筈…ない。

私、彼氏ができて。
大切にして貰えて。



―――――――――――… 幸せだよ?




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