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第18章 突風

「里奈ちゃんのこと嫌いなわけ……ないでしょ。
ねぇ、…私にお願いって何？」


里奈ちゃんは何も悪くないけど―――――。


里奈ちゃんのそのストレートな発言に…、
私はこの場から早く立ち去りたい気持ちになる。

ただでさえその姿を見ると、
彼氏である真くんへ対する想いが
いけないことだと思い知らされる。



―――楽しそうに見えない…なんて。
そんなこと――言われて。
なんだか泣き出したい気持ちになってしまう。



「来週の日曜日、Wデートをしたいんです…

紫乃さんと片桐さん、私と真くんの4人で」



里奈ちゃんのくったくない笑顔が悪魔にみえた。


私のこの内緒にしなければいけない想いを里奈ちゃんはお見通しで。

真くんと里奈ちゃんが仲良くしている様を
私に見せつける――そんな目的なんだろうか。

だとしたら、それは里奈ちゃんからの私への罰に違いない。そう思った。