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アンバランスなsweet
第19章 紅い花

もう一件メールが届いていた。
《紫乃の都合の良い時に電話して》
片桐さんからのメール。
日曜日の約束が真くんから、片桐さんに伝わって――きっとそのWデートの事に違いない。
私……片桐さんの都合を聞かないで返事してしまった。
彼女なのに……。
彼氏の都合もお構い無しなその行動は、少し自分勝手だったかもしれない。
不意にその事実に気づいてしまって。
慌てて片桐さんに電話した。
『はい。』
何コールか出た片桐さんの声のトーンは少しだけ低くかった。
――――やっぱり怒ってるよ、ね?
二人の予定なのに……
勝手に私が返事をしたこと……良く思っているはず無いもの。
「…………もしもし、紫乃です」
『今日…、まことから言われたよ。紫乃は速答したんだって、ね。』
―――――速答したんだって、ね…
その少し含みのある言い方は、
やっぱり片桐さんはあんまり良く思っていないんだ……って。
そんな感じがして私の気持ちは少し沈む。
《紫乃の都合の良い時に電話して》
片桐さんからのメール。
日曜日の約束が真くんから、片桐さんに伝わって――きっとそのWデートの事に違いない。
私……片桐さんの都合を聞かないで返事してしまった。
彼女なのに……。
彼氏の都合もお構い無しなその行動は、少し自分勝手だったかもしれない。
不意にその事実に気づいてしまって。
慌てて片桐さんに電話した。
『はい。』
何コールか出た片桐さんの声のトーンは少しだけ低くかった。
――――やっぱり怒ってるよ、ね?
二人の予定なのに……
勝手に私が返事をしたこと……良く思っているはず無いもの。
「…………もしもし、紫乃です」
『今日…、まことから言われたよ。紫乃は速答したんだって、ね。』
―――――速答したんだって、ね…
その少し含みのある言い方は、
やっぱり片桐さんはあんまり良く思っていないんだ……って。
そんな感じがして私の気持ちは少し沈む。

