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アンバランスなsweet
第20章 さ迷い…triangle

麻素材のギンガムチェックのスカーフを巻いて…その場所を隠す。
絆創膏……。
片桐さんには……恥ずかしかったからって説明しよう。
でも。
なんか、わざとらしい。
隠したところで、その下に息づくその赤の存在が無くなる訳ではない――…。
誰にも気がつかれないかもしれない。
でも。
―――ここに。
この襟もとにキスマークが付いているその事実を。
私と片桐さんは知っているのだ。
それは私の心に嵌められた手錠のようで――…。
躯に巻き付けられ、絡み付いた鎖のようで――……。
本当なら甘い足枷であるそれは、
締め付けるような苦さを伴うそれだった。
―*―*―*―*―
「紫乃さーん!お待たせしました!」
真くんが運転する車。
里奈ちゃんが助手席からピョンと飛び降りる。
春色のシャーベットみたいな淡い色合いのピンクのカットソーに、
フワッとしたスカートは女の子そのもので。
里奈ちゃんは天使みたいないで立ちだった。
絆創膏……。
片桐さんには……恥ずかしかったからって説明しよう。
でも。
なんか、わざとらしい。
隠したところで、その下に息づくその赤の存在が無くなる訳ではない――…。
誰にも気がつかれないかもしれない。
でも。
―――ここに。
この襟もとにキスマークが付いているその事実を。
私と片桐さんは知っているのだ。
それは私の心に嵌められた手錠のようで――…。
躯に巻き付けられ、絡み付いた鎖のようで――……。
本当なら甘い足枷であるそれは、
締め付けるような苦さを伴うそれだった。
―*―*―*―*―
「紫乃さーん!お待たせしました!」
真くんが運転する車。
里奈ちゃんが助手席からピョンと飛び降りる。
春色のシャーベットみたいな淡い色合いのピンクのカットソーに、
フワッとしたスカートは女の子そのもので。
里奈ちゃんは天使みたいないで立ちだった。

