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アンバランスなsweet
第20章 さ迷い…triangle

「そのフワフワしたスカートは小柄な里奈ちゃんには良く似合ってる」

「ありがとうございます!」


二人して、うふふと笑いあう。
服装は女の子に誉められる方がとテンションが上がるのは不思議だ。


「このボール、ピンクで可愛いくないですか?」

「穴大きくてブカブカだし、重い~!」

「じゃあコレは?」

「紫乃さーん!指が短くて……持ち上がらなない」


二人で四苦八苦してボーリングの玉を選んだ。

久しぶりな里奈ちゃんとの二人の時間は……素直に楽しくて。
最近、こんな取りとめのないおしゃべりを忘れていた様な気がして。
心がほんわかするのを感じた。



「……あのね、紫乃さん。

私、真くんとはお付き合いして…………あぁっ紫乃さん!」


何気ない会話のその途中。
穴に指を入れ、その重さや感触を確めていた時だった。

私の指からボーリングの玉が離れて。


―――ボトッ…ガン、ゴロゴロゴロ……


指から抜けたボーリングの玉がフロアをゴロゴロ転がっていく。


慌てて、その玉を追いかけた。


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