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アンバランスなsweet
第20章 さ迷い…triangle

その少しわざとらしい言い訳じみた言葉。

ううん。じみた、じゃない。
それは言い訳―――…。


咄嗟に口から出たその言葉に恥ずかしくなった。


……真くんの顔が見れなくて。


―――キスマーク……あります。


そう……その言葉は、
自分ソレを、宣言したようなもので。

それは……つまり、片桐さんとソウユウコトしました――そう言ってるのと同じことだった。


「ッ……これ、巻いとけよ」


落ちたショールを拾い上げ、ボーリングの玉を持つ私の両手に押し付ける様にして立ち上がった真くん。
私も一緒に立ち上がった。



「まこと、紫乃から離れて」


二人して立ち上がた、私の目線の先……
小柄な真くんのその後ろに片桐さんの姿が見えて。


「紫乃、行くぞ」


その片桐さんの表情が。
笑っているのに、少し怖くて。

私の手を掴むその手は痛いくらいの力で。
真くんから引き離す様にズンズンと進んで行ったのだ。




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