この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
アンバランスなsweet
第20章 さ迷い…triangle

里奈ちゃんの方に片桐さんの体が向いていたから、
私と真くんはたまたまその後ろで。片桐さんの陰になっているその状態。
軽い気持ちで目線を移したその先。
思い詰めたような瞳で真くんが私を見つめていて。
一瞬だけ目があったその刹那。
その視線に絡めとられる。
あの日の熱情が甦るような強い瞳。
「あっ」
思わず声がでて。
でも、その視線は直ぐに反らされて。
その短い時間はすぐに終わってしまう。
「―――あった方が楽しいですって!私が御褒美を決めますから、片桐さんは罰ゲームを決めていいですよ!」
里奈ちゃんの少しだけ強引な声が聞こえて。
Wデートの誘いといい、今の里奈ちゃんの様子といい、なんだかいつもの里奈ちゃんとは少し違うその物言いになんだか不思議な感じがした。
私と片桐さん。真くんと里奈ちゃん。
そのチーム分けで始まったボーリングのゲーム。
最初は女性から投げる。スペアをとるのは男性で。
次は男性が投げて、スペアをとるのは女性。
そんな感じで。

