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第20章 さ迷い…triangle

勝負とはいえ、これはお遊びのゲーム。

だけど。そんなお遊びのゲームでさえも。


それでさえ――…。


口に出すことが出来ないでいる真くんへの私の想い。

その想いのせいで。
里奈ちゃんと真くんが二人で喜ぶ姿を素直にお祝いして上げることが出来ない。

その姿を想像するだけで。
胸が苦しくてたまらなくなるのだ。


私には大切な二人。
だから。そんなドロドロした気持ちなんか抱きたくなかった。
出来ることならお祝いしてあげたいけれど、この気持ちを抱えたままでは難しくて。


―――嫉妬


私に向けられる事の無い真くんの笑顔は、大切な彼女に対する笑顔で。


その…、里奈ちゃんに向けられた笑顔を目にする度に、それが私の心を占める想いの名前。