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アンバランスなsweet
第20章 さ迷い…triangle

昨日の片桐さんとのソレ…。
真くんに知られたくたいという気持ち。
それをやっと自覚した私。
真くんが好き――――…。
片桐さんを好きになることで忘れようとした。
あのスキーの日からずっと…私の中に燻っていた恋情。
最初から自分の気持ちに蓋をして、ごまかそうとした、真くんへの抱いてはいけないその思いが私を苦しめていた。
私が勝てば、仲良く喜びを分かち合う二人の姿をを見ないで済むかもしれない。
勝ったという細やかな歓びが、それを薄れさせてくれる気がする。
私の中に燻るその気持ち。それが勝ちたいという動機になっていたのだけれど。
だけど。
片桐さんがその勝ちに拘る理由が私にはわからなかった。
もしかしたら、里奈ちゃんが決めた景品が理由なのかな?
IF…。
私は――内緒。そう言って里奈ちゃんは教えてくれなかったそれが気になって。
「紫乃さんには後で教えてあげますからね!」

