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アンバランスなsweet
第20章 さ迷い…triangle

自分の気持ちと向き合わなきゃいけないんだ。
それが、片桐さんに対する誠意なんだって…そう思った。
「片桐さん!ありがとうございます!」
豊と、名前で呼んで…、そう言われその日以来、片桐さんのことは名前で呼んできたけれど、私の心の中では「片桐さん」のままだった。
違和感があったソレをもとに戻し、口にした。
「紫乃?」
片桐さんには、きちんと自分の気持ちを話そう。
さっき腰に回されたその腕の感触が、私の気持ちを物語っているんだから。
「頑張りましょうね!」
それから…。
私達は2ゲーム程ボーリングを楽しんだ。
案外良い勝負をしたと思う。
片桐さんと、真くんの見ていて気持ちが良いプレーに、私と里奈ちゃんの不安定なプレー。
勝敗は…私達の失敗で決まる。そんな危なげな試合だったけれど。

