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アンバランスなsweet
第22章 波の音と恋の終わり


「着いたよ」


真くんのその言葉。車はシーズンオフの海水浴場の駐車場に停められていた。


「紫乃さんとジュースを買ってから行くんで、真さんと、片桐さんは先に砂浜で待っていて下さい。行きましょう、紫乃さん!」

「りっ里奈ちゃん?」

「ジュースなら俺が…」


里奈ちゃんのなかば強引な提案と、真くんを睨みつけたその目に、真くんが引き下がった。

(流石…彼女…!里奈ちゃん強い~っ)

何だか里奈ちゃんに振り回されてる。
もしかして、真くんって尻に敷かれちゃうタイプ?
そんなことを考えながら、急いで私も車から降りる。


「紫乃さぁん、早く!」


里奈ちゃんが賭けだして、私もその後を追う。
白いスカートがふわりと風を含んで、本当に妖精みたいな里奈ちゃんの姿を追いかけた。


自販機は駐車場の端の方にあり、数段階段を降りた所にあった。



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