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アンバランスなsweet
第22章 波の音と恋の終わり

私と里奈ちゃんがそんな話をしていた頃…残された男性二人はやはり、その恋の話で火花を散らしていた。


*―*―*


「まこと~、タバコあるか?」

「ありますよ?LARKのメンソールですけどいいですか?」

「ああ。さっきボーリングしたスポーツアミューズメントパークで全部吸っちまってさ」

「はい、火」


海からの風が潮の香りを運んで来る中、タバコを加えて屈んだ片桐さんのタバコの先にライターで火をつける。
風が少し強くて、2、3回ライターをカチャカチャした後にその火はやっとタバコの先を赤く灯した。

昨今の禁煙ブームで愛煙家は片身の狭い立場。

ナースである里奈ちゃんに至っては、『タバコは百害あって一利無しです!消防士は火を消すのが仕事なのに、信じられません』なんて口うるさくたしなめられるから一緒の時はおおっぴらには吸えずにいたのだ。

だから、こうして男二人、女性達が居ない時にでゆっくり煙を燻らせている。

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