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アンバランスなsweet
第22章 波の音と恋の終わり


「俺から略奪しようというのに、関係ないは無いだろう、真。

……みたんだろ、お前。さっきのボーリングの時に、紫乃の鎖骨を。

昨夜は……。

ふっ、アイツは可愛い声で啼く」


最初は余裕ぶっていた片桐さんの口調がだんだんと熱を帯びて。

紫乃とのセックスをほのめかせるようなその片桐さんの発言に俺は拳を握りしめた。


「それでもお前は、…手、出せるの?」


紫乃は片桐さんに抱かれたんだろうか。
あの華奢な躯で。
長い手足を片桐さんの躯に絡み付かせて、その昂りをねだったんだろうか。


「お前の出る幕なんか無いってことだよ、真。
紫乃の幸せはすでに俺の腕の中にあるんだ。
だから、俺としてはご遠慮願いたいね。

……なぁ、まこと。
お前の今の話、聞かなかったことにしてやるよ。

だから、その間違った思い込みを早く忘れてしまえ」


「間違ってるのは、片桐さんの方だろ!
紫乃は亜子さんじゃ無いんだ」


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